#27 自分の心も好きになりたい つれづれノート(24)/銀色夏生

最近じっくり読んでるエッセイ。

ハッとした部分があったのでメモ。
バラ園でご友人と庭散策をする夏生さん。

「天国みたいだね。天国みたい。みんな死んでるのに気づいてない」と言ったら、なごさんが、ふふふと笑った。
「そう思うと不思議でしょ? なんでケンカなんかするの? 怒るの? もっと楽しめば? どうせ死んでるんだから」

「ふふふ」 

「……あのね、私はね、いつもそんな気持ちで生きてるんだよ」と言ったら、なごさんが目を見開いて、「おっ!……ちょっと、怖いぐらい。どうしよう~」と頭を抱えた。想像してくらくらっときたみたいだった。ふふ。

良い。素敵な考え。というのもこのシーンの前にこんなことが書いてあるから。

恐怖感のおおもとに死への恐怖があって、そのために健康、若さ、美、お金への執着などが生まれ、それから、みんなと一緒じゃないといけない恐怖とか、さまざま細かい恐怖が広がってるんだなと思う。

もう死んでる〜って思うことは、そういった執着を手放すということなのかな。それって今の自分にすごく刺さる、執着が自分をガチガチに縛っている気がしたから。
「いっかー。みんな100年後には死んでるし」くらいの感覚で生きてはいるのだけど(…)、
「いっかー。もう死んでるし」って思うと更に楽になるな!笑
みーんな死んでることに気づいてない。いいじゃん。好きなことしていいのに、どうしてこんなに後ろやら前やらを気にしてしまうんだろう…。そんな気持ち。自由に生きよう、心だけでも!


それにしても銀色さんのエッセイ、癖になる…止まらない!ゆるすぎて面白い、完璧すぎないところも好き。でもやっぱり言葉の力を持っている人で、不思議だ。

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