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27

最近、わたしは誕生日を迎えて27歳になった。

もっと大人だろうと思ってた歳を、年々更新し、年齢の数字に違和感に慣れることなくまたひとつ歳をとる、
なんてことを毎年繰り返している。

昔は大人は完璧だと思ってたな。
全員が尊敬すべき人だと思ってた。
大人が作った世界は完璧なんだと思っていたな。

歳を取ると、ネガティブな意味で「もうそろそろ誕生日が嬉しくない歳になったよ」みたいなこと言いがちだけど、
そう言いたくないなと思って、毎年、納得する歳を取りたいななんて思いながら、

それでも一つ歳をとるたびに
なんだかしっくりはきてなくて。

昨年はなにを間違えたのか26歳になる同級生の誕生日に
「23歳おめでとう!!!」
と無意識に送りつけていた。
しかも日付を変えて2人に。

わたしの精神年齢は23歳で止まっているらしい。


27歳になった日に聴きたいと思っていた曲がある。

「27」SUPER BEAVER

このアルバム買った当初は、正直この楽曲の良さが分からなかったのだけども、
聴けば聞くほどグッとくる、わたし的スルメソング。

この曲を聴きながらわたしは夜のドライブシーンが浮かぶ。
ずっと続いていく道を走り続けながら、今の27歳の自分を改めて感じて、大人になったなぁと思いつつ、過去を思い浮かべては振り返り、今を見つめる。
そんなイメージの曲。

この曲に重ねて、
大人になったんだ
と、27歳という歳を改めて感じて振り返っていた。

いつの間にか母が父と結婚した歳を越えていて、
あと3年で母親が姉を産んだ歳になる。
母親は当時、不妊治療をしていたそうで、同い年の頃は"お母さん"になりたいと苦しみ奮闘していたらしい。
父親と結婚して大阪から東京へ来て、友人等、深い仲を築くのが苦手な母親は、さぞ心細かっただろうとも思う。

今まで母親似の性格だと思っていた私も、最近は父親とゆっくり過ごす時間が増えて、父親に似ている部分を見つけて嬉しくなる。
この前のGWには、小さなBBQグリルで家族BBQをしたのだけれど、張り切って食材を揃え、楽しそうに焼いては私たちに食べさせてくれ、わたしが「お父さんもちゃんと食べてる?代わろうか?」と言うと、「いいよ、焼いてるの結構好きだから」と言っていた。友人とBBQしてる時の私にも、心当たりのある返答だ、と思った。
間違いなくこの父母の血を引き継いでいるなあと感じる。
父や母を愛おしいなと思い、そう思えることを嬉しく思う自分もいる。

いつの間にか、毎日を重ね、気が付かぬうちに歳を重ねたようで、
でも確かに少しずつ体験や経験を積み重ねてきた。

いいことも沢山思い浮かぶが、嫌な思い出も沢山。

石橋を叩いているうちに割るくらい、慎重になりすぎてタイミングを逃して後悔することもあれば、
勢いでえいとやったことで後悔をしたこともあった。

どうしようもなく仕事で追い詰められて、仕事を休んでしまった時期も、
自暴自棄になった挙句、遅すぎる反抗期を迎えて、引きこもりがちになった時期も、
姉との小さな喧嘩から口をきかない数年間を過ごしたことも、
大好きだった先輩に、ほんのり好きを込めたつもりの重すぎる長文LINEを送りつけたことも、
友人関係で悩んで家の玄関に入るなり泣きじゃくった日も、
彼氏と別れて夜に眠れなくなるほど泣いた日も、
テニスの試合で負けたくないと思っていた人に負けて悔しい思いをしたことも、

悲しいこと、辛いことは極力経験したくないよなと思いながらも、沢山の痛みや悲しみと出会って、

今でも思い出して恥ずかしい思い出も、悲しい思い出も、乗り越えようとしたからこそ今のわたしがいる。

他人と似たような経験はあるだろうが、
わたしの人生の、わたしにしかできない経験ばかりだった。

最後に、過去の自分へ、
SUPER BEAVERの「素晴らしい世界」という曲から、

大人は楽しいよ
大切が増えていくんだ

自分の27歳の一年がいい歳になるよう、祈りと少しの決意を込めて。

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