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アイルトン・セナの瞳

大村あつし
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作曲、演奏、録音:大村あつし

1994年5月1日。
サンマリノグランプリでポールポジションを獲得したF1史上最高の天才ドライバー、「音速の貴公子」ことアイルトン・セナの瞳はコース上で潤んでいるように見えた。

出場を辞退して、イモラサーキットから帰ってしまうのではないかとすら感じるほどに落胆した表情を見せていた。

今にして思えば、それからわずか30分後に自分の身になにが起きるのかをすでに予見していたかのような本当に悲しげな瞳をしていた。

そして、スタートから30分後。

セナは高速カーブとして有名なタンブレロコーナーに300Kmで入り、そのまま直進してウォールに激突。

帰らぬ人となった。

当時、僕は、セナが優勝するならそのたびに寿命が1年縮んでもいいというほどのセナ・ファンで、2日間、泣いて泣いて泣きじゃくった。

しかし、やがては「セナの分まで生きよう」と決意を新たにし、その後、僕の人生は劇的に変わっていくことになる。

「アイルトン・セナの瞳」は、セナの死後から約1ヵ月後に、生前の最後に見せていた寂しげな、なにかに怯えているような「セナの瞳」を思い出しながら作曲したものです。

3番で、一気に曲のアレンジが明るくなりますが、これはセナが無事に天国にたどり着いたことを表現しています。

そして、静かなエンディングは「Rest in peace」
幸せな眠りについたセナをイメージしています。

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