都をどりと吉井勇・谷崎潤一郎・川端康成
先日、都をどりを観に行ってきました。京都・祇園甲部の芸舞妓さんらによる舞踊公演で、明治時代から続く桜の時期の風物詩です。昭和19〜24年の6年間は戦争によって休演しましたが、その後の復興期には歌人の吉井勇が作詞で携わるなど尽力したことでも知られています。
吉井の依頼により、作家の谷崎潤一郎が狂言を手がけた年もありました。谷崎は、初めて関西を訪れた際に書いた随筆「朱雀日記」で都をどりを散々にけなしているのですが、後年、関西に移り住み関西びいきになるとともに都をどりも好きになっ