超級物種

WeChatのテンセントが仕掛けるニューリテールスーパーマーケット。打倒アリババに向け店舗拡大中 | 超級物種

【一言で言うと】レジに並ぶ必要すらないテンセント系のニューリテールスーパーマーケット

基本情報

主に展開する国:中国
設立:2017年1月1日(福州市第一号店オープン)
店舗数:80+店舗(2019年時点)
ジャンル:スーパーマーケット
売上高:非公開

なにが特徴か

超級物種(スーパースピーシーズ)は、中国のスーパーマーケットチェーン大手の永輝超市(ヨンフイ)が手掛けるニューリテール/OMO店舗として生み出された。その後、テンセントが永輝超市の株式と、ニューリテール戦略に特化した子会社永輝雲創(ヨンフイユンチャン)の株式を取得したことで、テンセントの技術が盛り込まれることとなった。現在は、ヨンフイグループからは切り離され、永輝雲創が運営をしているが、テンセントはそのまま株式を保有しており、テンセント系ニューリテールスーパーとして店舗を増やしている。

ニューリテールスーパーで先行しているアリババグループのスーパーマーケット盒马鲜生(フーマーフレッシュ)のライバルとされているが、特徴としては、似ている部分が多く、スーパー+ケータリングの複合形態となっている。購入した海鮮や肉などをその場で調理してもらいフードコートで食べたり、店舗から3km圏内を30分以内で配送してくれるサービスなどは共通している。

超級物種の独自の特徴としては、商品棚でのスマホ決済、顔認証決済、ドローン配送が挙げられる。

1. さまざまな決済方法

超級物種では、セルフレジからさらに進んで、商品棚での決済も可能となっている。商品棚に付いている商品ごとに付けられたQRコードをアプリからスキャンし、その場で決済を完了する。商品はそのまま袋に入れ、レジに並ばずに持ち帰ることができる。

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QRコードが付いている商品棚の電子値札/Photo by 联商网

また、顔認証決済も導入されている。セルフレジで商品をスキャンし、決済方法で顔認証を選択すると、スマホを取り出すことなく決済を済ませることができる。

もちろん、従来のQRコードを使った決済(WeChat PayもしくはAlipay)も可能だ。

2. ドローン配送

超級物種は、2018年6月に広州で空中ドローンによる配送システムを開始した。ドローンの使用により、配送時間が30分から15分ほどに短縮される。店員がドローンに商品をセットし、離陸させると、ドローンは決められたルートどおり商品を配送拠点まで配送する。ただし、ドローンによる配送は配送拠点までで、配送拠点から配送目標地点までは、電動バイクにより陸路で運ばれる。

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渋滞や赤信号待ちを回避するドローン配送/Photo by 联商网

店内でのオンラインショッピングも可能で、実物を見るショーウインドウの役割も担っている。

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