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各政党の「不妊治療支援」の方針まとめ【衆議院選挙投票に際して】

東京都港区北青山にあります不妊治療クリニック「表参道ARTクリニック」です。
(ホームページ:https://omotesando-art.jp/
こちらのnoteでは普段、生殖補助医療やその周辺の分野に関する知識を発信しております。

今回は番外編として今度の10/31に投票が行われる衆院選において、主要政党が不妊治療に関してどのような方針を取っているかをご紹介していきたいと思います。
世論の大きな争点になっている点ではないですが、現在治療を進めている方や直近で開始される予定がある方などの当事者にとっては非常に重要な点であると思いますので、1つの参考になさってください。
基本的にはどの政党も不妊治療の支援や保険適用には前向きな姿勢を示していますが、若干政策や保険適用に対するニュアンスの違いがあります。

●保険適用について

自民党:公約への記載はなし。
    実績として2022年の保険適用開始に向けて動いている。
立憲民主党:保険適用を進める、適用範囲を拡大するという公約
公明党:保険適用の検討を進める
共産党:保険適用の範囲の拡大を目指す
日本維新の会:保険適用を早期に検討する
国民民主党:公約への記載はなし。
      実績として2020年に自民党に保険適用範囲の拡大を要請。
れいわ新選組:保険適用を実現する
社民党:公約への記載はなし。実績として保険適用を要請

公約への記載がない政党についても、保険適用開始に向けて動いていたり、保険適用を与党に要請していたりと各政党、保険適用にネガティブというわけではないようです。
2017年の衆院選時には、自民、公明、社民が公約に不妊治療に関する内容を盛り込んでいました。

●その他の文言

・立憲民主党
 保険適用の範囲として事実婚も対象とする
 男性不妊治療の検査を必須とする
 産婦人科医と泌尿器科の男性不妊治専門医の連携支援
 不妊治療休暇制度の導入
 不妊治療に関する職場でのハラスメント防止
 各企業内に相談支援員の創設を後押し
 保険外治療に関する助成制度を検討
 カウンセリングを保険適用
 学校教育における性教育の充実

・公明党
 不育症検査費用助成事業の対象検査・実施自治体の拡大
 流産・死産のグリーフケアやピアカウンセリング体制の充実
 働きながら不妊治療できる環境づくりの推進

・共産党
 不妊専門相談センターの整備・拡充をはかる
 生まれた子供の出自を知る権利の保障など人権とリプロの立場をつらぬく

・日本維新の会
 不妊治療助成を支援促進
 仕事と治療が両立できる環境整備

細かい政策については各政党で違いがあるので、不妊治療に関する方針が投票に大きく影響する場合には、どの政党が掲げている政策が有意義であるか考えてみてもいいかもしれません。

●各政党の保険診療に関する政策を見ることができるページ

立件民主党
https://cdp-japan.jp/news/20211005_2269
公明党
https://www.komei.or.jp/special/shuin49/wp-content/uploads/manifesto2021.pdf
共産党
https://www.jcp.or.jp/web_policy/2021/10/2021s-bunya-007.html
日本維新の会
https://o-ishin.jp/policy/
れいわ新選組
https://reiwa-shinsengumi.com/reiwa_newdeal/newdeal2021_09/

立憲民主党以外は他の政策も紹介されている中に不妊治療に関する政策も含まれているので、見つけづらい場合は「不妊」などでページ内検索していただければ、該当する政策が見つかるかと思います。

●公約以外の要素

公約以外にもこれまでの取り組みなども投票先を考える要素になりうるかと思います。
各政党のこれまでの取り組みすべてを振り返ることは難しいですが、例えば公明党は1998年から不妊治療の保険適用を党の基本政策大綱に盛り込んでおり、菅政権が本格的に取り組むより昔から取り組んでいたことになります。

●最後に

可能な限り公平性をもって各政党の不妊治療支援に対するスタンスについて記載させていただきましたがいかがだったでしょうか。
どの政党も支援には前向きである中で、保険適用に対するスタンスや保険適用以外の政策について微妙な違いがあることが分かったかと思います。皆さんの判断の一助になれば幸いです。

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『不妊治療』と検索すると様々な情報であふれかえっていて、何が正しいのか?何が自分に合うのか?と不安になってしまいますよね。
まずはどのような治療方法があるか、ご自身にどのような治療が必要なのか、それにはどの程度の経済的な負担が見込まれるのかを正しく認識するうえでも、妊娠を希望されている方には医療機関への受診をお勧めします。
専門医に相談することで今まで抱えていた不安も少しずつ解消されることと思います。
その上で妊娠に向けて適切な検査や治療を医師や家族と相談しながら安心して進めてきましょう。

表参道ARTクリニックでは、30年以上不妊治療に携わってきた二村院長が今までの経験を踏まえ患者様一人ひとりに合わせた治療を行っております。
検査や治療に対しての必要性や費用の説明を医師が行いますので、患者様にとって安心して通えるクリニックであると思います。
様々な治療方法を提案し、患者様にも納得いただいた上での治療を行い、少しでも早く妊娠していただけることを目指しております。
「自分には不妊治療が必要かな?」と考えたら、まずは気軽にご相談にお越しください。

表参道ARTクリニック
表参道駅徒歩1分の不妊治療クリニック。
30年以上の経験を持つ院長が必ず診察いたします。
人工授精、体外授精、顕微授精などの治療に幅広く対応し、患者さん一人ひとりが納得できる治療法をご相談、ご提案します。

■こちらのnote
不妊治療を検討されている方、現在不妊治療を進めていらっしゃる方々の不安、疑問が少しでも解消するように、不妊治療にかかわる情報を発信しています。
毎週火曜金曜更新予定。
こちらのnoteに記載の内容は一部ですので、詳細はクリニックにてお尋ねください。

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