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2023年1月の記事一覧

ブライトン三笘薫と“相棒”エストゥピニャンに見るウイングとSBの理想的な関係

ブライトン三笘薫と“相棒”エストゥピニャンに見るウイングとSBの理想的な関係

 エクアドル代表の左SBペルビス・エストゥピニャンが左からフワリと送った山なりのボールを、ハーフバウンドで浮かすようにトラップした三笘薫は、次のタッチでリフティング。そして3タッチ目でリバプールゴールを揺るがした。

 FAカップ4回戦、ブライトン対リバプール。後半47分に三笘が決めたこの逆転弾を見て想起したのは、2018年のアジアチャンピオンズリーグ準決勝第2戦、水原三星対鹿島アントラーズ戦で、

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三笘のスーパーゴールとデルピエーロゾーンが生まれた背景。布陣が選手を作る

三笘のスーパーゴールとデルピエーロゾーンが生まれた背景。布陣が選手を作る

 レスター戦の前半27分。左のタッチライン際に開いた三笘薫は、ピッチの中央でパスワークに絡んだ左SB(サイドバック)ペルビス・エストゥピニャン(エクアドル代表)からパスを受けた。と同時に、相手の右SBティモシー・カスターニュ(ベルギー代表)と対峙することになった。

 この2人はその5分前にも1対1を演じていた。三笘が内に切れ込むと見せかけて縦方向に切り返すと、ベルギー代表の右SBはたまらず置いて

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森保監督がカタールW杯で見落とした景色

森保監督がカタールW杯で見落とした景色

「我々を応援してくださる日本人の方々に勝利をお届けすることができて幸せです」。森保監督が勝利監督インタビューで、ほぼ毎回使用するこのフレーズに確かこの欄で2、3年前、異を唱えたことがある。

 対象をわざわざ、我々を応援してくださる人、あるいは日本人に限定しているように聞こえるこの言い回し。カタールW杯の現場でも用いられていた。その時点で応援していない人、あるいは日本人以外は対象外なのか。重箱の隅

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カタールW杯検証(終)森保監督はなぜ手を尽くさなかったのか。西野Jが積んだはずの学習効果は発揮されず

カタールW杯検証(終)森保監督はなぜ手を尽くさなかったのか。西野Jが積んだはずの学習効果は発揮されず

 以下はカタールW杯全4試合に出場した選手の出場時間だ。

1)吉田390分、2)権田390分、3)鎌田323分、4)伊東293分、5)守田285分、6)遠藤273分、7)板倉270分、8)堂安217分、9)長友211分、10)田中183分、前田183分、12)谷口180分、13)三笘162分、14)浅野162分、15)冨安157分、16)酒井120分、17)久保90分、18)相馬82分、19)山

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