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そのサッカーを疑え!

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2022年9月の記事一覧

鎌田大地。4−2−3−1の1トップ下もいいが、4ー3ー3の「0トップ」も見たい

鎌田大地。4−2−3−1の1トップ下もいいが、4ー3ー3の「0トップ」も見たい

 鎌田大地という切り札をいかに有効に使うか。カタールW杯に臨む日本代表にとって、これこそが最大のカギだと考える。

 今回のアメリカ戦、エクアドル戦に、従来の4-3-3ではなく4-2-3-1で臨んだ森保監督だが、その変更理由に鎌田は深く関わっていたと思われる。1トップ下という鎌田にとって最適解が存在するかしないか。ポイントはここになる。

 南野拓実もポジション的な適性は鎌田に近い。サイドに適性が

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なぜ日本人のサッカー監督は、さも当然のように「守備固め」に走るのか。選手より心配な森保采配

なぜ日本人のサッカー監督は、さも当然のように「守備固め」に走るのか。選手より心配な森保采配

 4年半前、ハリルホジッチ更迭を受け、新監督に就任した西野朗氏は、ロシアW杯本大会までの間に唯一、国内で行われた親善試合対ガーナ戦を前に「3バックで臨む」と述べた。「これまで(ハリルジャパン時代)ずっと4バックで戦ってきて、3バックをやる機会がなかったので、本番までに1度やっておいた方がいいと思って……」が、その理由である。

 西野ジャパンは、ロシア入りする前にスイス、オーストリアに立ち寄り、ス

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カタールW杯。突破確率15%ながら日本に追い風が吹いていると考えたくなる理由

カタールW杯。突破確率15%ながら日本に追い風が吹いていると考えたくなる理由

 横浜F・マリノスのケヴィン・マスカット監督は9月18日、ホームでコンサドーレ札幌に0-0で引き分けると、会見でこう述べた。

「札幌の戦いは私たちがコントロールできる範疇ではありませんが、メディアの皆さんも、あのような(時間を引き延ばすような)プレーが見たくてここに来たわけではないはずです。世界中のサッカーファンは、サッカーそのものが見たいのです。サッカーという競技を純粋に楽しみたいのです。怪我

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右SBの方がよい選手に見える?長友と、左SBを軽視してきた日本代表サッカー史

右SBの方がよい選手に見える?長友と、左SBを軽視してきた日本代表サッカー史

 FC東京がガンバ大阪に0-0で引き分けた前節の一戦。長友佑都は7月2日のアビスパ福岡戦以来8試合ぶりに、左のサイドバック(SB)として出場した。長友が今季、先発を飾ったのはこれが20試合目で、そのうち左SBとしての出場は福岡戦が5試合目だ。すなわち左右の関係は、左25%対右75%になる。

 本職は左SBと言うより、もはや右SBだ。長友が明大からFC東京入りした当初、右SBとしてプレーする姿を見

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