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年上の新入り

カメラをやってる方の発信を眺めていると、みなさんほんとうまいこと撮りはるなあと感心する。ぼくも上手くなりたいとは思うけれど、まあ及ばんなあとあきらめてるとこある。それでも趣味として楽しむにはこんなにおもしろいものはないぞと今思っていて、下手の横好きでええやん、と開き直っている。

フィルム写真がブームのようで、ぼくもそれに乗っかってる感じ。ミラーレス機からのオールドレンズ、そしてフィルムカメラという流れなんだけど、まさに時代に逆行してるわけである。

それもすぐに調べられて、探せて、簡単に中古品を手に入れることができるようになったからこそ。情報がこれだけ得られるというのはひと昔前では考えられないことだろう。

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フィルム写真界隈を眺めていて、ハーフカメラも欲しいなあとか、コニカとオリンパスが強そうやなとか思って、ヤフオクなんかも徘徊してウォッチリストをポチポチやるわけ。たぶん同じようなことしてる人いるやろなあと思いつつ。

コンパクト機もいいなあと思って、コニカC35とかオリンパスPENのEEシリーズとかPEN FTなどに注目して、いいのがあったら買っちゃおっかなあ、とうろうろ。50のおっさんがあれやこれやと悩んでる姿はかなり滑稽だろうから、こっそりと。

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ぼくはヤフオクにはいいイメージがあって、この前手に入れたPENTAX MXはほんとにいい状態で大満足だったから、いい出会いさえあればと考えてる。見極めは必要だと思うけど。

そこで引っかかったのが、KONICA AUTOREX Pという機種で、レンズはMacro-HEXANON AR 55mm F3.5。どうやらお父様がかつて使用していたものをご子息が出品したもの。保管状態がよさそうな雰囲気を感じたので、落札してしまったわけ。

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この写真は別のレンズつけたものだけど、本体の状態は予想通り。ええやん、キレイやん、と心が躍った。なんでこれを選んだかというと、ヘキサノンレンズの写りが評判いいことと、ハーフとフルの切り替えができることだ。

露出計がついてないのでそこが不安要素ではあるけれど、フルマニュアルに挑戦するのもありかなと。慣れるまでは別のカメラを露出計代わりにしてもいいし。

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販売されたのは1966年というからぼくより年上だ。電池を全く使用しないおじさん。果たして使いこなすことができるだろうか。できればこれから長くおつき合いしたい。

届いてすぐに使ってみたくてフィルムを装填し、さっそくハーフで撮り始めた。70枚以上撮り切って、巻き上げられないとこまでいってとき、それほど無理やり力を入れたわけじゃなかったのに、ブチっと嫌な音がした。

悪い予感がして、恐る恐る巻き戻そうとするも、空回り。あらあら。仕方ないからカメラ持っていつも現像をお願いしているお店に行って相談してみた。

残念ながらフィルムはパトローネの中に戻せないと現像できないですということでデビューはあえなく失敗に。でもそれくらいでへこたれないのがおっさん。すぐに次のフィルムを装填し、今度はフルで撮ってみた。庭と犬を。

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ダメになったフィルムを捨てておいてくださいと肩を落として帰ってから、わずか1時間後に撮り切ったフィルムを持って行ったので、お店の方も驚いておられたけど、おかげで店員さんとの距離が縮まった気がした。

次はハーフで撮りますと言って現像があがったネガを受け取った。

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プリントはしてもらわずに、スマホ転送のみ。露出が不安だったけど、コンデジで参照しながら設定したこともあって失敗作が続出、ということはなかった。

でも、つくづくこれまでカメラ任せでシャッターボタン押すだけの撮り方しかしてなかったことを知った。これを機にもうちょっと露出を考えながら撮ろうと思う。

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春分の日はあたたかな春の日になった。庭の植物たちが一斉に動き出したような気がした。いや、もちろんじわじわ動いてて、ゆっくり観察して気がついたってだけなんだけど。

つぼみが膨らんで、にょきにょき新芽も伸びてきてる。

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カメラの写真以外は年上の新入りで撮ったもの。レンズは55㎜マクロf3.5と50㎜f1.4。ミラーレスで使おうと手に入れてたヘキサノンレンズをフィルムカメラで使えるのがうれしい。

これで一眼レフのフィルムカメラがNikon、Minolta、Pentax、Konicaになった。そのほかは若いころ使ってたcontaxT2。家族からはあきれられているけど、SNSで見かけるカメラ好きの方はこんなもんじゃない。ぼくなんかまだまだひよっこである。

いつまでたっても初心者の域から出ないのも悪くないと思う。趣味だから。

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新しい年上の相棒とともに、楽しくやろう。

デジタルも、並行して。

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