かまきりプラナー
日曜の昼ごろ、庭に気持ちいい光が降り注いでて明るかった。
鳥がやってきた。ジョウビタキちゃんではないか。写真は撮れなかったけれど、かわいらしい姿は確認できた。
カメラ持って庭に出た。今日はオールドレンズの日ってことにしたので、Planar 1.7/50 で。カメラは X-Pro1 にした。オールドにはオールドで。
ヤシコンの安いほうのプラナーと Pro1 の組み合わせはこの前町で撮って、かなり気に入った。
これで庭を撮ってみたらどんなんかなあって思って。
モミジはさすがにカリカリになってしまって、そろそろおしまいだなあ。と思いながら撮ってたら、カマキリがいた。
このレンズ、寄れないのよ、これが精いっぱい。
だから、レンズを交換することにした。
同じプラナーだけど、S のつくやつ。これは西ドイツ製。
S-Planar 2.8/60 はマクロプラナーになる前のマクロレンズらしい。重たいけど、めっちゃいい。そしてこれは初期型でコレクターにも人気のようだ。内面反射を抑えるための複雑な構造したやつ。
このかまきりはチョコレートコスモスを買ったときに苗についてきたやつではないか。あれは11月3日だった。
庭に放してからはどこに行ったかわからなくなってた。もしあの時のカマキリなら感慨深い。
このレンズはその頃にうちにやって来たレンズだわ。
このカメラにつけて撮るのははじめて。
X-Pro1 にマクロレンズは相性がいいとは言えないけれど、そこはわかったうえで。だってカマキリがいたんやもん。
さすがに EVF で撮ってるけれど、それでも Pro1 は使ってて楽しいカメラだと思う。
うまく撮れてるんだかよくわからんけれど、そういうのをあんまり気にせずに撮るカメラやからな。
液晶モニターで確認しようとしたところであんまりよく見えないし。
あたたかい陽光を浴びながら、シャッターを切る。シャッター音が Pro1 独特でよいのよね。
このカメラには Touit 1.8/32 という X マウントの Planar があるんだけど、あえて今日はオールドで。
初代 XTrans センサーはこれと X-M1 を持ってるけれど、レトロ感があっていいなあと思う。低画素センサーも魅力十分。
フィルムが昭和なら平成の写りかな。オレたちは昭和生まれの昭和育ちだけど、学生時代に平成になった世代だから、脂乗ってる時期は平成だ。
フィルムカメラからデジカメに移行してゆく時期に子どもが生まれた世代。
子どもたちの幼少期はフィルムで撮ってプリントしていた。
母の部屋の片づけをやっていると、どうしたってプリントされた写真が出てくる。
いちいち見てたら片づけが進まないけれど、若かった頃のオレたちが写った写真が出てくる。
今日も午後は母の家の掃除を妻と二人でがんばった。
見なかったことにしたい所だらけで、堆積した埃と格闘した。
そこには平成どころか昭和の名残りがたくさんあって、驚きの連続だ。
にわかに親の家の片づけをすることになって、オレたちにとっての次のステージだなあって思うようになった。
これから当分は双方の親のことをあれこれやる時期だわって。親孝行をする時期。
親孝行したいときには親はなしと言うけれど、そうなる前にできる範囲の親孝行をしよう。
幸い、うちの子らは二人とも成人し、娘は社会人になってる。息子もうまくいけば再来年には就職するはずだからね。
オレたち夫婦は自営業で、それとの両立が課題。まあ仕事も右肩上がりの時期は過ぎてほどほどにできればいいから、健康でさえいられたら何とかなるはず。
精神的にはかえって親の世話というやりがいができていいのかもなって思っている。
借金ないとがんばれない、みたいな感じで。
今日もカマキリがいたから、俄然撮る気が出て、わざわざレンズ交換したからな。
おかげで庭でいい時間を過ごせたのよね。要はやる気の問題だ。
カマキリがモミジの枝にいたせいで陽光浴びてしばし戯れ
Carl Zeiss S-Planar 60mm F2.8 / FUJIFILM X-Pro1
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