Photo by omori55 ガリレオ君とガリガリ君の流れ星論争 3 大森 武 2021年7月13日 05:20 漫才構文講座(7月度)のお題は「七夕」「海の家」「修学旅行」「夏休み」ということだが、全般的に夏をイメージして作ってみた。 ここのところ「屁理屈漫才」に邁進している。今回の屁理屈ぶりは科学に、そして歴史に、さらに常識に喰い込んでいく。A:天の川がきれいだね、ガリガリ君!B:いや、僕はガリレオ君だ。ガリガリ君じゃない。A:ごめんごめん。名前が似てるから間違えちゃった。B:夏だからって、いっしょにしないでくれよ。A:ところで、君は太陽がどっちの方角から昇るか、知ってる?B:そりゃぁ知ってるさ。太陽は東から昇るね。A:あれっ? おかしいなぁ。「太陽は動かない」ってのがガリガリ君の主張じゃなかったっけ?B:ガリガリ君じゃない!A:あっ、ごめんごめん、ガリレオ君だったね。じゃぁ君は「太陽がどっちの方角に沈むか」知ってる?B:そりゃぁ西だ・・・あれっ? いや、太陽は本当は動かないんだけど、東から昇るフリをして、西に沈むフリをしてるんだな、ふむふむ。A:フリ? 太陽がフリするの? ホントかなぁ。ガリガリ君、ホントに分かってるのかなぁ。。。B:おい、いい加減にしろ。僕はガリレオ君だ。てか、君がガリガリ君なんじゃないの。半ズボン姿に、かき氷持って。A:あっ、これな。そっか、僕がガリガリ君か。。。B(ガリレオ君):もー、しっかりしてくれよ。A(ガリガリ君):で、太陽は東から昇るの? 動かないの? どっち?B:ちょっと手をかして。(2人が手をつないでグルグル回る) いまガリガリ君が僕の周りを回ったよね。A:えっ? ガリレオ君が僕の周りを回ったよ。B:君はなんてジコチュウなんだ。そう、それが天動説なんだよ。「自分は動いてない。相手が動いた」と言い張るの。A:えっ、ちょっと待ってよ! それはガリレオ君も同じでしょ。お互いに「自分から見れば、相手が動いたように見える」という、そういうことなんじゃないの?B:チッチッ、そうじゃないんだよなぁ。ガリガリ君も地動説を勉強した方が良いね。A:それって地球から見ると「太陽が回っている」ように見えて、太陽から見ると「地球が回っている」ように見えるという、そういう話でしょ。B:はい、残念でした。バツ! 0点!A:そうやって一方的に押し付けるのって、学校の先生みたいでイヤだな。B:イヤだろうがなんだろうが、ダメなものはダメ、正しいものは正しい。A:ところでガリレオ君は、太陽の上から地球の動きを見たことがあるの?B:あっ、そういえば … ない。A:なのにどうして太陽から地球を見ることにこだわるの?B:それはね … 、あれっ? えぇっと、どうしてなんだろ?A:「地球が太陽の周りを回る」と言うと何か良いことでもあるの?B:いや、あの、その。。。 (なんだか宗教裁判のときみたいになってきたな)← つぶやくA:ガリレオ君、ごまかしてない?B:はぁ (それでも地球は回っている…)← 強めにつぶやくA:さて、地球が動いているのか、太陽が動いているのか、どっちなんだろ? (2人で一緒に上を見る)B:あっ、流れ星だ!A:もしかして、流れ星は流れずに止まっていて、太陽と地球が動いているから、そう見えているだけなのかも。。。B:そうだ、きっとそうに違いない!A:これが、宇宙のロマン。。。B(ガリレオ君):コペルニクス君にも教えてあげよう!A(ガリガリ君):シャーベットちゃんにも!B(ガリレオ君):誰? それ?A&B:(いっしょに)ありがとうございましたぁ。 どうだ!?◇ ◇ ◇〜 言葉の魔術師、理屈の手品師、視点の道化師 〜▷ お題はバレンタインデーです ▷ かぐや姫の婚活事情 ▷ 「がんばりたいと思います」の構造 ▷ ガリレオ君とガリガリ君の流れ星論争 ダウンロード copy #漫才台本 #流れ星 #ガリガリ君 #ガリレオ #天動説 3 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート