原発1F・2Fに入るツアー
2019年9月5日〜6日に福島第一原子力発電所(以下、1F)と福島第二原子力発電所(以下、2F)に見学に行ってきました。福島県の浜通り、双葉郡広野町にあるNPO団体「ハッピーロードネット」の仲介で、職場の同僚と一緒に集団で視察した形です(現在は個人の見学は認められないようです)。
施設内はカメラ・スマホなど持ち込み不可のため個人で写真を撮ることはできませんが、案内してくれた東京電力の方が写真を撮ってくれて、後日その写真を参加者に配布してくれました。
1日目は2Fを訪れ、運転停止中の格納容器内に入りました(写真右下)。運転停止中で廃炉が決まっているので、防護服をつければ今なら入れます。短時間いるなら放射線量はほとんど影響ないレベルです。1Fで事故を起こした原子炉と同じような構造なので、1Fでどの場所に核燃料が溶け落ちたのかなどが実感を伴っておよそ分かります。翌日に訪れる1Fの予習になりました。
お泊まりは J village。原発事故後は対応のための拠点になっていたが、前年2018年にスポーツ施設として再開しました。
その日に何人かの人の話を聞いて分かったこと、考えたこと。
2日目は東京電力の廃炉資料館(事故前は「エネルギー館」だった)を見学した後、そこから先は東電のバスで1Fへと向かいました。
1Fでは事故を起こした1〜4号機が見える高台から事故現場・作業現場を見学し(写真左上)、その後1〜4号機の側を歩いて見学したり(写真右上)、その他の施設を見学したりして、ここでも5号機(1F事故当時は定期点検中で運転していなかった。5号機は事故を起こしていない)の格納容器に入りました(写真左下)。
写真を見ての通り、場所によっては防護服(と言ってもビニール製)とマスク(と言っても市販の物)にヘルメット(配管や配線に頭をぶつけそうですから)といった出で立ちです。放射線物質を持ち出さないように、靴を何度も取り替えながらの見学です。
当然ガイガーカウンター(放射線測定器)を携帯して、管理区域に入る前と入った後に放射線検査をして、被ばく量ならびに衣類などに放射性物質が付着していないかをしっかり検査します(ですから、いちいち時間がかかります)。
こうして2日間、私が管理区域にいたのはのべ4時間ほどですが、被ばく量は合わせて 0.04 mSv(ミリ・シーベルト)= 40μSv(マイクロ・シーベルト)ほどでした。
「放射線被ばくの早見図」を見ていただければすぐにわかると思いますが、正解は「ア」の「胸のX線集団検診1回分」です。ア〜オの中で最も少ない線量です。
実際に行ってみて思ったのは、事故から8年半が経って除染も進んで放射線量がだいぶ下がっていること、それでも作業者・見学者の被ばく量については過重なほど(?)管理されていること、そして廃炉に向けた作業が(ゆっくり?ではあっても)着実に進んでいるということです。
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