本物の北京ダックを知る
本物の、目の前でカットしてくれる北京ダックを食べた。
肉も本物、皮も本物、タレも本物、具材も本物、巻き方も本物。
ありとあらゆる「北京ダック風」を調べ、実践してきた私は、本当の北京ダックのことを知らないのに、「北京ダックが大好き」と大声で言っていた。
夢の実現は唐突にやってくるものだし、夢だった分、反省も大きくなってしまう。後から振り返ってもっとああしてればよかったなど思う。
今回も、北京ダックをもっともっとゆっくり食べたらよかった、中身を確認したらよかった、肉だけ取り出して食べてみたらよかった。などさまざまな反省は生まれたものの、北京ダックを食べた大きな幸せと経験と自信は揺るぎないものになった。
本物の北京ダックを食べた感想として、
私はずっと北京ダック風を食べるたびに、本物との1番の違いは「肉」の部分なんだろうなと想像していた。
結果、本物の北京ダックは肉の主張はあまりなく、完全にソースが主役だった。
そしてそれを包み込む皮。口の中で、皮と具材、ソースが全て同じペースで共走して一緒にゴールしていく感じだった。
なんでも、本物というのは素材の良さだけでなくて、食べる前の演出や食べ方や量まで含めて「本物」と定義できるのだと知った。
せっかく食べる前に本物をドーンと見せてくれたにも関わらず、私は急いで写真を撮って次に来る北京ダックをどう味わおうばかり考えて、パフォーマンスを0.1秒たりとも見なかった。恐ろしい。
ずっと目の前のテーブルの色を見て、この後訪れる夢の機会を自分はどう楽しもうか考えるのに必死だった。
いつか来る夢のためにたくさん事前練習してきたはずなのに、いざ夢が実現するとそれはそれでテンパってしまう。
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