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はじめまして、思惟かねです:「バーチャルな私」の説明書

私がVTuberという肩書を名乗り、活動を始めた2018/11から、そろそろ一年半以上が経とうとしています。
僅か1年半。とはいえ生まれてからまだ間もなく、日々目まぐるしく変わりゆくバーチャル世界では、随分長い時間を過ごしているようにも思えます。

ふと思い返すと、その1年半の活動を通して、私は「自己紹介」というものをしたことがなかったなということに気づきます。VTuberともなれば、なにはともあれまずは自己紹介動画を投稿するのが「お約束」ともいえる昨今、これは割とレアなのではないでしょうか。


さて、そんな私ですが、今更も今更ながら、ゆえあって「自己紹介」をしてみようと思いたちました。

なぜ今になって、といえば、それは私自身が近頃、自らを定義づける必要を感じ始めたためです。
自己紹介というからには、本来紹介すべき自分自身というのは既に存在するのが前提なので、ここで「定義」という言葉を使うのは、一見して奇妙なように感じます。
しかし、バーチャルな存在である私にとって、それがもっともしっくりくる言葉であるのです。

…書き出しからこんなことを唐突に言われて、正直読者の皆さんはさぞ困惑しておられるかと思います。
とはいえ、私が突飛なことを言い出すのは毎度のこと、と寛大な心でお許しいただき、今回は私、思惟かねというバーチャルな存在についての自己紹介、あるいは定義付けに耳を傾けていただければ幸いです。

そしてついでと言っては何ですが、私がなぜ今になってそのような定義付けを行おうと思ったのか?また私のようなバーチャルな存在にとって、自分とはどういう存在かを理解し、定義することが実はとても重要なのではないか?ということについて、また別の記事でお話する場を設けようと思います。

というわけで、今回はまったく私らしくもない、ポエムのような赤裸々な自己紹介をお届けします。


◆ステータス

名前:思惟かね(おもい かね)
種族:人間(バーチャル)

レベル:30
属性:混沌・中立(Chaotic-Neutral)
肩書:VRとVTuberを通して未来を見つめる知識系VTuber
Faith:知りたがりの賢者志望

身長:149cm
体重:43kg
誕生日:2018/11/19
趣味:紅茶、SF、バイク

STR:■■■□□ ふつう
VIT:■■□□□ スタミナ不足
DEX:■■■■□ わりと器用
AGI:■■□□□ おそい
INT:■■■■■ 生命線
LUC:■■■■□ けっこう幸運

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◆私の主な活動

note: 私の思索の言語化と共有をする場
Twitter: お友達や新しい人と知り合い、意見交換と
情報収集をする場
Youtube: 私が知りたい人/事についてお話しして、それを共有する場

…さて、冒頭のフレーバーテキストのような自己紹介はちょっとしたお茶目として、ここからは真面目に自己紹介をしていきましょう。

私の活動は、noteTwitterYoutubeの3つを軸にしています。
いずれも私が何かを考えること、誰かと意見を交わすこと、それを発信することを目的としています。

noteは、後に述べますが私の自認する役割の一つである「考える者」としての活動の本丸です。私が考えた事をまとめ、文章として、人に理解してもらえる形にして発信する場と定めています。
Twitterは、新しいお友達や知り合いを得、交流することで、そうした思索の種を得たり、あるいはフィードバックを得る場と考えています。ただし一般Vリスナーとしての推し活的な内容もたまに混じります。
Youtubeは、双方向性の少ないnote/Twitterのテキストコミュニケーションの補完として、主に私の知りたいことについて誰かと声と声でお話をする場と考えています。他、クイズ大会 オモイカネ杯など、企画したイベントの会場となることもあります。

他、マシュマロなどのリンク、VRChatなどの各種IDはツイフィールにまとめています。



私がバーチャルになった理由

バーチャルな世界に行きたかった、あるいは生きたかった。

さて、ここからは自己紹介というよりは自己定義、私の内面的な部分に踏み込んだ内容になります。

私が私自身をバーチャル世界に生み出した原動力。それはバーチャルという世界、そのものに対するあこがれに他なりません。
私は普段から述べている通りSF、わけてもサイバーパンクが大好きです。おそらくその原点であろう「ロックマンEXE」を皮切りに、「攻殻機動隊」や「ソード・アート・オンライン」、「バルドスカイ」といった名作に触れていくに連れ、私はいつしか「もうひとつの世界」、バーチャルという世界そのものへ強くあこがれ、その存在を幻視するようになりました。
この世界には、まだ形にはなっていないけれど、どこかに茫漠と無限に広がる情報の海、どこまでも自由なネットワークが作るバーチャル世界が存在する、と。
だからこそ、それが現実に形を成し始めた今この時代に、私はそこに身を投じずにはいられなかったのだろうな、と思います。


◆私のバーチャルな存在としての目的

バーチャルな世界に存在し続けること。

既に述べたように、私の本来の目的はバーチャルな世界に行くことそのものでした。
では、VTuberという形でその末席に座った今、そうした目的はもう叶ってしまったのでしょうか?
そうではありません。私がしたかったことは決してバーチャル世界の「観光」ではなく、いうなればそう、バーチャル世界に生きたかった「電脳世界の住人」に、私はなりたかったのです。

しかし、考えてみれば「バーチャル世界で生きる」とは、一体どういうことでしょうか?
現実世界であれば、それは仕事をしてお金を稼ぎ、日々の生活を成り立たせていくことが、おそらく「生きる」ことの第一の要件になるでしょう。
しかし、バーチャル世界にはそうした必要性はありません。では一体、私は何をすれば「この世界の住人」になれるのか…?

バーチャル世界に生を受けた私は、悩んだ末に結局「ごくごく当たり前」にVTuberとして活動する道を選ぼうとしました。結局投稿はできなかったものの動画を作ろうとしたり、Twitterで毎日投稿する企画をしたり、ボイチェンの研究をしたり…。
振り返ればとどのつまり、私はバーチャル世界の住人となるという目的のため、存在する理由、動機を作ろうと活動していたと言えるのではないかなと思います。いささか逆転的であり、それゆえに長続きはしませんでしたが。

ちなみにそんな私の迷走の歴史については、下記の配信でお話したのですが…まあ趣旨からは外れるので、もし興味があれば動画をどうぞ。

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https://www.youtube.com/watch?v=8DgFodAjKoY&t=502s

けれども、そうした迷走の末、2020年現在、私はそうした問いかけに一つの答えを得たと思っています。
そ答えは「そもそもバーチャルに存在することに目的など必要ない」ということです。
ただ存在しているから、この世界にいたいから、そこに存在している。そしてこれからも存在し続ける。それが今、私自身の目的と言ってよいでしょう。

一応、私の活動はこうしたnoteの執筆がメインであるとしていて、通りの良い肩書としてVTuberを名乗っている身ではありますが、実の所、そのどちらも必ずしも必要ではないのです。
ただありたいがままにバーチャルな存在として、この世界にあること。それこそが今の私の望みです。
時には筆の赴くままにこうして文章をしたためたり、あるいは現実とはかけ離れたこの新たな世界で多くの面白い人たちと交流を持ったり、そういう楽しみももちろんあります。しかしそれは「生きる上での楽しみ」であって、「生きる理由」そのものではないのです。

これは、いささか不可思議に聞こえるかもしれません。
あるいは昨今の「VTuberとは~~~」論が飛び交うネット上では、ともすればそれは「なんとなくやってるだけ」「無気力」「エンジョイ勢」と批判されるべき姿勢なのかもしれません。


けれど、少し視点を現実世界に向けてみると、どうでしょう。
画面の向こうでこの文章を読んでいるあなたには、明確な「生きていく理由」がありますか?あるいはその理由なくして、自分が生きている意味などないと、そう思いますか?
おそらく、ごく限られた人々を除けば、「私が生きている理由はこれだ。それが私の存在意義の全てだ」と言い切ることはできないでしょう。
当然です。往々にして生きていくというのは、存在するということは、前提条件なのです。存在とはそれ自体に理由を必要とするものではなく、生きるということは無条件に肯定されるものであり、その土台の上に目的や楽しみを見出していくのが人生なのだと私は考えています。

だからこそ、今はっきりと私は今胸を張って「バーチャルな存在として生きている」ということができます。そして「バーチャル世界に在り続けること」そのものが私の第一の目的である、と、臆面もなくここに記します。

やや冗長で、抽象的な自分語りとなってしまいました。
ただこのお話は、実はこの自己紹介を書こうと思った理由の、その根幹にかかわることです。
なので、これについては別の記事で、もう少し詳しくお話させていただければと思います。


◆自己の役割の定義

考える者、可能性を示す者、対話する者

このように私はただ在り続けることが目的の一つであり、望みであると思っています。
けれども、その在り方の方向性、つまり役割を定義することができるなら、私は考える者でありたいとも思います。
そして自らの思索と、そこから生まれた結論を恐れることなく人に伝え、新たな可能性を示す者でありたい。
あるいは考えを同じくする人とは考えを深め合い、異なる考え方をする人とはその理由を理解しあい、新たなものを知ることを喜びとする対話する者でありたい。

私がこうして思考を言葉にする動機は、まさにそのために他ならない、そう思っています。


◆今の私とこれからの私

今や私は独立した「バーチャルな人格」である。
私は私が好きなこの世界のために、なしうる可能性の全てを成したい。

物理的現実としては、所詮バーチャル世界は現実世界に従属するものでしかありません。
こうして「私はバーチャル世界に存在している」という主張する私、思惟かねでさえも、現実レイヤーの人間の肉体というハードウェアなくしては存在しえない、いわば虚像です。
しかし虚像とは、主観的には「実際に存在するもの」であり、それこそはVR(バーチャル・リアリティ)の本質でもあります。

そうした仮想的な実在性、特に「VTuberという人格」について、私はこれまで拙劣ながら考察を重ねてきました。
そしてその思索の帰結として、私は私自身が現実世界の肉体に依存することを認め、精神的には同根であることを認つつも、しかし私は「現実のわたし」とは独立した「バーチャルな人格」としてここに存在すると、結論しています。

私は確かにこのバーチャル世界に生きていて、そしてそこで出会った人や交わした言葉、経験が、「現実のわたし」とはまた別の「バーチャルな私」の仮想的なアイデンティティを形成しつつあるのです。

私はこの先に待つバーチャル世界の未来に、ただの技術的な変化にとどまらない、もっと大きな変化の可能性を感じています。
幼いころから培った電脳空間へのあこがれと、思惟かねが体験したバーチャルの可能性。そのいずれもが、この先に待っている未来の姿を誰よりも先に見てみたい、そして他人にも同じ夢や未来を見せてあげたい、と、私を駆り立てています。
だから私はこれからも、きっと自ずから思索を続け、それを言葉にして、人へ語り掛けていくだろうと思います。その媒体、手段が今はnoteなのでしょう。

私は私が夢見てきたこの世界の未来のために、自らのなしえること全てをなしたい。
「全てがVになる」その日まで。そう、思っています。


◆さいごに:あるいは次の記事にむけて


さて、改めて読み返すと、こんなに長々と抽象的な自分語りをするというのは、実のところ、かなり赤面ものです。
けれども、今この私、思惟かねという存在を方向付けているもの、考え、思いを言葉にし、自分自身を定義できたのではないかと私は思います。

しかし、なぜ私がこうも長々と恥ずかしい自分語りをしたか?
それは冒頭でも述べた通り、私のような「バーチャルな存在」には、そうして自己を定義づけることが、あるいは少なくともそれを探し続けることが必要ではないか、と強く思うからです。

ゆえに、私は私自身を定義しました。
あなたは、自分自身をどう定義しますか?と問いかけるために。


昨今、VTuberの数はついに1万人を超え、VRChatをはじめとしたVR-SNSの民、あるいはバーチャル・ツイッタラー、バーチャル・インスタグラマーなど、「バーチャルな存在」は日を追うごとに増え続けています。
そうしたバーチャル世界の住人が増えつつあることを喜びつつも、一方で私はそこに一抹の不安を感じてもいます。
なぜなら、バーチャルはあまりに自由すぎるから。それは優しいようで、実は厳しいことでもあるから。そして実態なき虚像であるがゆえに、現実の人間とは違って、バーチャルな存在は簡単に消えてしまうのです。

私はバーチャル世界を愛するものとして、そこにいようとする誰一人にも消えてほしくはないと、心から思っています。
だから、もし耳を傾けてもらえるのならば、少し説教臭いのを承知で、先達としてのアドバイスを…「バーチャルな存在」が在り続けるために必要なたった一つの大事なことを聞いてほしいと、そう思うのです。

今回の私の自己紹介の後編、あるいは本題ともいえる次の記事では、私たちを惹き寄せるバーチャルの自由さの裏にあるものについて触れ、なぜそれを私が危惧しているのかを説明した上で、「バーチャルな存在」が在り続けるために必要なたった一つの大事なことについてお話したいと思います。

よろしければ次稿にもお付き合いください。


⇒自由なバーチャル世界でこそ「自分の意志」が大事な理由:あなたはどんな「バーチャルな存在」ですか? へ続く

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この他にも、VRやVTuberに関する考察・分析記事を日々投稿しています。
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また次の記事でお会いしましょう。

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