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愛って増えるんだね

眠そうな娘の髪を撫でた。娘はうれしそうに私にくっついてきた。     先に息子が寝てしまったので、今日は娘を堂々と甘やかすことができる。私の手を握りながら、娘は寝息を立て始めた。

息子を妊娠したとき、私はちゃんとこの子を愛せるだろうかと心配した。

 娘が生まれて約3年、私なりに愛を注いできた。”子どもが苦手”だと思っていた自分が子育てをしてみて、子どもってこんなにかわいいんだと思った。(もちろん、キーーーッ!!!ってなることもあるけれど)

子どもに対する愛情ってものは、例えるならば1杯の水。その1杯分の水を子どもの数で分け合うのだろうと思っていた。娘とはすでに3年間過ごしているんだから、そりゃ娘の割合のほうが多くなってしまうだろう。なんだかお腹の子に申し訳ないな…そんな風に思っていた。

息子が生まれた。

すると、私の水は2杯に増えた。娘への愛はそのまま、新しく息子への愛が増えたのだ!自分でもびっくりしたことを今でも覚えている。

出産直後、息子に授乳していると娘は必ず私にくっついてきた。そんな娘を疎ましく思ったこともある。(ホルモンの影響らしい) そんな思いを抱いている自分に罪悪感を感じ、涙を流した夜もあった。娘は母を弟に取られるような気持ちできっと寂しかったんだろう。わかっていたのに。

娘は弟をかわいがり、世話好きなお姉ちゃんになった。時にはおせっかいを焼きすぎて弟に嫌がられているほど。笑


私の2杯の水は今ももちろんそのまま。比べられない。娘も息子も心から愛している。

今日は眠る二人の寝顔をしっかり目に焼き付けて、私も眠るとしよう。

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