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知らない世界が身近になること

母親が【きのう何食べた?】というドラマにハマっていて、正月の特番をわたしも一緒に見ました。

ゲイカップル?のお話で(知識が無く、間違っていたらごめんなさい。。)ほんわかした温度感が心地いい素敵なドラマだった。(そして出てくるご飯がめちゃくちゃ美味しそう。)

気になりすぎたので原作を漫画アプリでコツコツ読み進めている。


「不思議だよね〜。こういうドラマとか見てると全然抵抗なくなるもんだね。今まで周りにそういう人たちがいるって思ったことなかったけど、今はカミングアウトされても前より普通に受け入れられるような気がする。」

母親が何気なく言った一言だけど、その言葉を聞いた瞬間、わたしの脳内に衝撃が走った。

わたしには、彼女がいる女友達がいる。
しょっちゅう会ったりはしないけど、それなりに連絡は取る間柄。

数年前、初めて彼女が出来たと報告された時「マジで?!おめでとう!!!」と叫ぶ勢いでLINEを打った。恋人が欲しいと言いつつ、何もなかったのを知っていたから素直に嬉しかった。

そのことを当時母親に言ったときのことは忘れられない。

「え!そうなんだ……。よかった、うちは普通で……。」

サーッと血の気が引くのが分かったし、
こ、これが現実か……!
と酷く落ち込んだ。

普通ってなんだい。
わたしが女の子で男の子を好きになることが普通なのかい。それは間違っているよ。性別という分け方で人の関わり方を制限するのはおかしいよ。

こうやって言っていたら何と返事が来ただろう。わたしは相槌に満たない返事をしながら部屋に戻ることしか出来なかった。

母親はとても素直な人間だ。
だからこそ怖かった。でも、世界はそういうものなのかもしれない、とも同時に思った。

そのことを経て、母親は友達のことが嫌いになったとか、その子の話を避けるようになったとか、そんなことは全くなく、今まで通り「最近◯◯は元気〜?」と話を振ってくるので、きっと自分が発した言葉を何とも思っていないだろう。

そこから数年経って、冒頭に述べた「きのう何食べた?」をチョロっと見たら今はこうだ。

わたしは初めて、テレビドラマに感謝した。

わたしの恋人はテレビドラマが好きで、「ドラマには一つ一つメッセージが込められているんだ!」なんて事をよく言うのだが、エンターテインメントに疎いわたしは、いまいちピンと来なかった。

きっとこういうことなんだろうな。

人はこうやって色んなものに触れることで、自分とは異なるところに存在していた世界を身近に感じていくのだろう。

少しずつでいいから、世界から偏見や差別を無くしていきたい。みんなが自分に素直で堂々と生き抜ける世界になるといいな。


今回の記事と全然関係ないけど、あけましておめでとうございます。更新がままならない自分ですが、記事を覗きに来てくださる方がいるのは大変嬉しいです。今年もどうぞよろしくお願いします。


#日常 #エッセイ #ドラマ #LGBT

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