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入社11ヶ月の私がホワイト企業で病んで休職することになった話

自分でもちょっとびっくりなんですが、適応障害のため入社して11ヶ月の会社を休職することになりました。

そんな決断に至るまでと休職中の今について書いていきます。

先に言うと、酷いハラスメントとかサービス残業させられるとかそういったことはなく、どちらかというとホワイトな職場だと思います。プライベートも充実しているし、「死にたい」とかは思わないし、元気に笑える日もある。休むのは甘えかもと思っています。

それでも病院に行き、休むことにしました。

つらかったからです。

研修を終え、6月に部署配属

気分が沈むようになったきっかけは部署配属されたことだと思います。
自分の希望していない(やりたくない)部署に配属されたというあるあるかつ超仕方のない出来事です。

配属された瞬間は少しは落ち込んだけど、がんばろうと前向きな気持ちがありました。案外向いているかもしれないし!とか。

配属初日、部長との面談で
「君は内向的だからもっと積極的に変わっていってほしい。今までは各部署の部長が新人を選ぶこともあったが、今年はコロナでできなかったため人事が勝手に選んだ。正直に言うと君の希望している仕事はこの部署ではできないから嫌ならやめてくれていい。」

あまりよく覚えていないけどそんなようなことを言われて、は?やめてぇ〜と思いました。

面談以降部長と話す機会はなかったのですが、実務で関わる先輩たちは本当に優しかったです。

直属の上司はたまに厳しいことも言うけど、理不尽なことや暴言は言わず、私のために言ってくれているとすごく感じました。

OJTの先輩や周りの人たちもすごく優しくて忙しいのにいつも助けてくれました。仕事もできて尊敬しています。


ただ、仕事内容にどうしても興味が持てなかったことと先輩達がめちゃくちゃ働いているところを見て将来が不安になっていました。

本当は他の仕事がしたかったことや今の仕事にあまり熱意が持てないことは、それとなく上司には伝えていました。

だけど、新人で何もわからないからつらいだけかも、希望通りにいかなかった同期は他にもいっぱいいる、すぐに異動できるわけでもない、そんな思いもありました。

「仕事は楽しいものではない。楽しくなくてもやらなきゃいけないことがある。なぜなら仕事だから。」

そう教えてもらって、その通りだと思いました。

残業は、私自身は遅くても22時頃までで月30時間程度。残業代もしっかりもらえたし、有給も取れていました。

先輩たちは、毎日深夜まで残ったり、休みだったはずが出社してきたり、休憩も取れずにデスクで仮眠していたり、とても忙しそうでした。

何人かの先輩に労働状況に対してどう思っているのか聞いたことがあります。

「その分お金がもらえるからいい」「帰りたいしやめたいけど惰性でやっている」「 5年続けているけど、実は自分も仕事内容に全然興味がない」「もう慣れた」とか答えてくれました。

将来が不安だった私は、みんな生き生きと楽しくやっているわけじゃない現実に、少し悲しくなりましたが安心感もありました。

みんな嫌でもがんばってるんだえらいなぁ、私も続けていれば慣れてくるかなぁ、そうだといいなぁ、と思いました。

会社をやめることや転職することに抵抗はない方です。なんなら就活の時から転職はするだろうと思っていました。

でも、この強烈な「仕事やりたくない」気持ちが収まるならその方が楽だから、早く私も慣れてしまいたいなと思いました。

体調が悪くなる

テレワーク日と出社日があるのですが、特に出社日の朝がつらかったです。

と言っても朝仕事に行きたくないと思うのは誰でもあることだし、通勤電車に揺られながらもみんなえらいし私もえらいなあくらいに思ってました。

ですがそれが毎日続き、体調は悪くなっていきました。

休みの日は比較的元気に過ごせていましたが、これが終わったら仕事だと思うと一気に落ち込みました。
金曜日になると、土日がくる喜びではなく、2日休んだら月曜日が来るという絶望感に襲われました。

毎日毎日「会社行きたくない」「会社 つらい」「仕事やめたい 1年目」など検索しました。

世の中にはひどいハラスメントを受けたり、長時間労働で体を壊したりしてしまう人がたくさんいて、「酷すぎる。そんな職場やめてしまえ!」と思いました。

その一方、私は同僚も優しいし職場環境も整っているしやりがいのある仕事を1年目から経験させてもらっている、なんて恵まれた環境なんだろうと思いました。

それなのに仕事中に憂鬱気分で集中できなくなったり、激しい頭痛や体の痛みに襲われたり、食欲が無くなったり、酷い時には嘔吐してしまったりと心だけではなく体にも影響が出てくるようになってしまいました。

その時に恋人の言葉に励ましてもらって書いたのがこのnoteです。ほぼ自分に向けて書いたようなものです。

それでも、自分にとってつらいと思うことをつらいと受け止めるのは難しかったです。

もがく

学生時代は、根拠のない自信を持っている方で「大丈夫っしょ。やればできるし。死なないし!」という感じで楽観的な性格でした。

不安になったり、ためこんだり、うじうじしたことがほぼなかったので、社会人になってこれほど精神がすり減らされていることにどうすればいいかわからなくなっていました。

配属先で仕事をはじめてわずかでしたが、自信もすっかりなくなり、やりたいと思っていた仕事も本当にやりたいのかわからなくなりました。というか全てのやる気をなくしていました。

部署移動しても転職しても自分はうまくいかないだろうと思い始めます。

これはまずいぞということで、プログラミングを始めたりオンラインサロンに入ってみたりブログを開設したりといろいろなことを始めました。noteもそのひとつです。

これは結構いい作戦でした。

結果は出ていないし、他の分野で才能が芽生えたわけではなかったです。

でも、自分の向いていることや好きなことを仕事にする方法がどこかにあるかもしれない、本業をしながらそれを探してみよう、と思うようになりました。前向きです。

期限は2021年12月までにしました。12月で今の会社を辞める、それまでに自分のやりたいことを見つけよう。できれば自分で稼ぐ術を身につけたい。

それが2020年12月頃のことでした。

心療内科に行く

2021年3月のはじめです。21時すぎまで残業をして恋人に駅に迎えに来てもらった帰り道、気持ち悪くなって吐いてしまいました。

そんな私の姿を見た恋人に「もう会社なんてやめてほしい。見てられない。」と言われました。

私は周りに迷惑をかけるのは絶対に嫌だったし、そう言われても今すぐやめるのは無理だよと思いました。

今は忙しいしこれからもっと忙しい。使えない私でさえいなくなったら周りの先輩たちへの負担がかかりすぎてしまう。

それに、恵まれた環境なのに勝手にこんなにつらくなっている自分が不良品にしか思えなかったです。限界なのを認めたくありませんでした。

だけど、「社会にとって君の変わりはいくらでもいるけど、僕や家族にとって君の変わりはどこにもいない。」

彼のその言葉に涙がこぼれました。今までは涙が出そうになってもずっと我慢していたことに気づきました。

このまま仕事を頑張り続けたら大事な人と過ごす時間まで楽しくなくなってしまうかもという恐怖に襲われ、12月まで頑張るのは無理だと思いました。

でも、どうやってやめればいいかわからないし迷惑をかけない時期に辞めたいからやっぱりやめるのやめようかな、ていうか元気になってきた気がするからやめなくてもいいかも…そんな感じで決意は出来ませんでした。

次の日は出勤しましたが、体調も気分も悪く、全く集中できない状況で酷いものでした。その次の日はもう行くことができず、体調不良を理由に有給を使いました。

その日は恋人と一緒に病院に行くことになりました。

心療内科に行って先生に泣きながら症状を話し、結局、休職をするための診断書を受け取りました。

社会人として普通に仕事ができなかった自分を認めたくないという一方で、本当はもう会社を休んでいいという証明が欲しかったんだと思います。

休職すると言ったときの周りの反応

休職したいことを上司に伝えるのは精神的に大変でした。診断書をもらったその日に電話をすることにしたのですが、数時間ためらいました。

勇気を出して電話で伝えると「気付いてあげられなくて申し訳ございません。自分を責めないでください。」そう言われました。

上司を謝らせてしまった申し訳なさと周りに迷惑をかけてしまう罪悪感とホッときた気持ちがぐちゃぐちゃして、人生で初めて気を失いそうになりました。

家族に伝えると「いいじゃん!OK!やめちゃえ〜」といった感じで、弟はおすすめのアニメを教えてくれました。

何人かの友達には伝えましたが、ほとんどには伝えていません。

社会人の友達とは仕事がつらいという話はお互いしていましたが、正直みんなとはその気持ちの強さにギャップを感じていたので言いづらいところがあります。

適応障害で休職したなんて言ったらみんな気を遣うと思うし、大学時代の友達には就活中の子もいるので、伝えるのはもう少し後になってからにしようと思っています。

休職してから

もうあんなに嫌だった会社に行かなくていいので休職が決まった途端に元気いっぱい!!

というわけにもいきません。休職をして1週間ほどで身体的な体調はかなりよくなりましたが、落ち込むことはあります。

まずは仕事のことを忘れて休むのが重要かもしれません。でも、どうしても考えてしまい、職場の人への申し訳なさやこれからの不安、得体の知れない悲しみに襲われて涙が出ることもあります。

自分が情けなくてたまらないです。嫌なことを周りに押し付けて逃げている、甘えだと思う時もあります。


ただ、自分を責めるだけでは無くなってきました。仕事と物理的に離れることによって時間的にも精神的にも余裕ができたのだと思います。

ブラックな会社ではないので、うまく働けない自分が悪いと考えましたが、今ではそんなことないかもと思い始めています。

会社で働いている時、怒られている人を見ること、お昼休憩で一人になれないこと、誰よりも早く電話を取らなきゃいけないこと、職場まで坂道を登らなきゃいけないこと...それらがものすごく嫌でした。

他にもいろいろあって、とにかく私は人よりストレスのキャパシティが狭いのだと思います。

そして、それは仕方のないことだし受け入れなくてはいけないと思っています。

悩みに悩んでいる間、ネットでうつ病の人の経験談やHSPについて調べていたので、落ち込む方が悪いわけではないことを本当は知っていました。

でも、会社に行くと朝から晩までぴんぴん働いている人だらけで、それができない自分は周りに迷惑をかけてしまう。

どうしても周りの人や環境と比べて、自分が悪いと思ってしまいます。

だって、自分の気持ちさえ追いつければ全部丸く収まるのに。迷惑をかけないし、こんなに苦しまなくて済むのに。

それが、仕事と物理的に離れてみることで、自分自身に目を向けることができるようになった気がします。

私はどんなことが苦手なのか、何がそんなに嫌だったのか、恵まれている職場環境ってそもそもなんだろう、ただつらかったから働けなくなったのでは?

...そんなふうに自分と向き合うのは結構つらいです。そしてあまり考えすぎるのはよくないです。

でも、休職という選択肢を選ばなかったら私は多分ずっとつらいままでした。
それこそ体調不良で仕事ができず、大迷惑だったと思います。

だから、「休む」という選択肢をとってよかったと思います。これから元気になるために、この時間を使って自分を受け止められるようになりたいと思っています。

落ち着いたらせっかくはじめたプログラミングやブログ等も再開したいです。


最後に:つらい思いをしている人へ

私にはやさしい家族や友人がいて、何より信頼できる恋人が近くにいたからこそ最短距離で治療に専念することができていると思います。それこそ人に恵まれまくっています。

でも私のような人ばかりではないと思うし、つらいけどなんとか耐えている人や何がつらいのかもどうして体調不良になっているのかもわからないまま頑張りすぎている人もいるかもしれません。

そんな人はどうすればいいのか、私にはわかりません。休むことや辞めることがその人にとって一番良い選択肢かはわからないし、自分がこんな身なので良いアドバイスはできないです。

でも、休むという選択肢があることは伝えたいです。突然あなたが休んでも職場は意外となんとかなります。多分。

あと、自分は大丈夫だと思うのは良くないです。

私は「病む」と対極にいる人間だと自他共に思っていたのに、誰に攻撃されたわけでもなく適応障害になりました。

だからあまり無理しないで、毎日つらいと思ったら心の不調を疑ってみてください。

楽しい時間も楽しくなくなってしまう前に、なんとかしてそのつらい気持ちの原因になっているものからあなたが離れられることを祈っています。


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