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人事マネジメントを進めてもらうために?、経営層からの問い~【解説】人的資本可視化指針(第4回)

人的資本の可視化、そして、イノベーションの源泉である「人材」に着目し、徹底的に考察した人事戦略・マネジメントを進めていくことが求めらえています。その前提として、経営層は人事に何を求めるのでしょうか。

そもそも経営層と人事部門との関係から整理しましょう。

経営層と人事部門の関係は?

企業によって経営層と人事部門の関係は様々でしょう。大きな企業、世界的グローバル企業ですと、人事部門は異動の作業だけでもほんと大変、昇格昇任など含めて膨大な作業を受け持つことになります。採用も大掛かりになります。労務も人が多いだけ大変です。社員にやってもらうことも多く、その集計、まとめだけでも簡単ではありません。また、相談されることなどもあります。人事は色々なことに対応しないといけません。また、いろいろ「事件」のようなものが起きます。諍い、争い、さらに、ハラスメントのような「事件」・・・・も発生すると人事の業務が忙しさは頂点になり、調整、調整、調整、、、、こなすのに精いっぱいになってしまいます。慎重に取り扱うべきものが多いの簡単にやることもできず、本当に大変そうです。

戦略・方針に基づいてオペレーションするにしても、「人」相手の個別具体的な対応で、丁寧にしないといけないです。忙しいときは悲鳴を上げている感じではないでしょうか。

経営層が思う人事戦略の課題

経営層、幹部から見ると、人事戦略は安定的、保守的、網羅的、抽象的に映ってしまいがちです。人事と言うのはころころいろんなことを毎年変えたり、したらいけません。社員に混乱を生むからです。例えば、毎年人事評価方法を変える組織はどうでしょう?社員はやり方が毎年変わることに対応するのに疲弊しますし、そもそも評価方法を学ぶのに一苦労です。制度をいじったり、色々変えたり、改革改善を主体的に行うというのは会社的には困るのです。つまり、組織の安定的な運営というのが人事にとって大事なのです。

筆者作成

ただし、もっと収益向上を狙うにしても、エッジのきいた「人材像」を明確化し、それを進めたい経営者もいるでしょう。

しかし、人事部門はこれまでの制度との整合性、公平性、全体バランスを気に掛けるので、人事部門に対してむずむずする経営者も多いでしょう。

他方、人事部門は経営層の「あいまいな」「抽象的な」指示命令を受けて、悩むことも多いものです。

経営者から人事への問い

さて、経営者は人事にどのような質問をすべきでしょうか。人事へ考えてもらいたいことは・・・・・。

経営戦略を実行し、サービス・事業を開発し、収益を上げることのできる人材は?そのために組織はどうあるべき?

画期的なサービスを開発できる多様な人材はどうやって集める?育てる?維持する?成長してもらう?

このような問いを受けて、人事部門は考え抜いて、自分たちなりの考えをまとめるべきでしょう。自らの考えに対しては相手に合わせて論理的な説明ができないといけないでしょう。

こういったことには論理的に説得的に返事できれないといけません。頑張ってほしいものです。人事部門に期待したいと思います。


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