最近読んでるのはカンガルーノート

リズムがぐちゃぐちゃだい。

結局朝になって寝ちゃって、昼過ぎくらいだったかな、大家さんが訪ねてきて起きた。ノックで起きた。寝起きすぎてinvoice以外の単語なにも思い出せない。なにを言われてたんだろうあれは。適当に理解と納得してるふりしちゃった。後になって領収書がメールで何通も送られてきたから、たぶんこういうことだろうなって見当はついてるが。別に喋れなくても立ちどころに死んじゃうことはないってのも逆に考えものかもしれない。


そのあと気がついたらまた寝てた。活動開始は日が傾きかけたくらいの時間。ね、めちゃくちゃでしょ。だから特段書くこともないわよ。


そういえば午後の睡眠ではやけに中学くらいの同級生がいっぱい出てきたな。夢に。なんでやろ。そいつらのうちのもう何人も結婚して子どもいるって聞くし、なんだろねこの、置いて行かれてるような、自分だけ時が止まってるような感覚。実際まったく無情に冷たく時間は進んでるんですけど。それなのに僕だけこんないつまでもクソガキで。情けねえ話だよほんとさ。


明け方に安部公房の『カンガルーノート』を読んでいた。この人の文章めちゃくちゃ好きなんです。出会いは高校時代のなんかの模試。現代文の小説の設問に『壁』の『魔法のチョーク』が採用されていて、とにかく楽しかった。文章が楽しくて面白くて。誰のなんて作品だって帰ってすぐに調べた記憶がある。ちゃんと『壁』を読んだのは大学生になってからだけど、あれから好きな小説のトップはこれということになっている。好きな作家を聞かれたら安部公房と答えるだろう。まだまだ読んでない作品たくさんあるんだけどね。

とにかく文章が好きで、美しく立体感のある日本語に毎度度肝を抜かれる。人生を懸けてもこの人に並ぶ文章は書ける気がしない。そんな絶望感も与えてくれる。どこからそんな表現が湧いてくるんだ。日本語ってそんな比喩が使えるんだ。

"交尾に狂ったガラスの蝉の群れ"
これは昨日思わずメモをした一文。激しい雨とそれに打たれる"ぼく"の心情がのった描写だと思うんだけど(捉えきれてはない気がする)、発想も言葉選びもまさしく僕の中にはないもので。それでいて美しい。なんというか、読んでいて前のめりのなっちゃうんですよね。受け身で摂取するだけじゃないというか。能動的に読まされる力を加えられている気づかぬうちに。

日本から『壁』と『箱男』と『カンガルーノート』の3冊を持ってきていて、『カンガルーノート』だけがまだ読み終えていない。はやく読み終えたい気持ちとまだ置いておきたい気持ちとが多少火花を散らしている。まあ何度読んでもおもしろいのが安部公房だとも思っているのでとっとと読んじまおうか。


久しぶりに長々書いちゃったな。言うても僕はライトファンだけど、安部公房読んでみてほしい。おもしろい。上述の3作品はどれも不条理性が高めだから人は選ぶかもしれない。『砂の女』とか『けものたちは故郷をめざす』なんかは話が追いやすくて比較的読みやすいと思う。ぜひ。


どうせこんな生活してるなら、読書の時間くらいは増やしたいね。




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