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穴あきパンツのミーちゃん。その4

「どうして?」

意識が遠のいているのか、眠たいのか、声かけに反応しなくなってきたミーちゃん。たまらず病院に電話して早めに見てもらう事に。バスタオルに包み、予防接種以来のキャリーバックにミーちゃんを入れて、家から15分くらいのショッピングセンターの中にある動物病院へ向かった。

どうしたの?とVetTech(動物病院の看護師さん)。
「わからない。庭でみつけたときには下半身が動かなかった。」
VetTechは淡々と流れ作業のようにミーちゃんの体をチェックしていく。
「歯が折れてるね。」

獣医さんが診察出来る時間になるまで、病院で預かってくれることになった。待ってる間に、急変すると心配なので、その方が安心だった。

病院の診察台の上でぐったりするミーちゃん。

診察台に横たわるミーちゃんを残して、私は家に帰って電話を待つことにした。

事故だとは思えない。道路からミーちゃんを見つけた場所までは坂道になっていて、そこを前足だけで這って戻ってきたのだろうか?それに外傷が全く見当たらない。出血もしていない。犬歯が折れていたけど、今日折れたのかもわからない。
木登りが好きだから、落ちて着地に失敗したのか?

家についてから、そんなことを考えながら、いつものようにパソコンに向かい仕事を再開する。もちろん、手につかない。時計を見てはため息をつき、トイレに行くにも携帯を握りしめて、着信音がなるのを待っていた。

外傷がないから、一次的な麻痺かもしれない。きっと、迎えにいったらミャーミャー鳴いて歩いているはず。

「来たっ。」
ミーちゃんを預けてから2時間後。電話がなった。
動悸の音が電話の向こうまで聞こえそうだった。

「骨盤が折れてますね」。
あ、、、やっぱり。
その後、先生からいろいろ説明をされたが、返事をするのがやっと。
最後に先生がこう付け加えた。「残念だけど。安楽死も考えた方がいい。」

え? 骨折よね?
なんで? え、ミーちゃん、まだ生きてるのに?

とにかく病院へ行って話をさせてくださいと、電話を切った。

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