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レトロゲームで地図づくりを覚えた

わからないから、夢中になれた。

初めて手に入れたテレビゲーム機は、親戚から譲ってもらったメガドライブだった(セガサターン時代に)。

本体とセットでもらった数本のソフトはおろか、中古ショップで買い足したソフトには説明書など付いておらず、ゲームスイッチをONにしないと、どんなゲームかなのかすらが掴めない。今のようにレビューを読んでからプレイするなんて夢のまた夢。

なので、「おまえは何者なんだ?」そんなノリで問いかけながら、コントローラーをいじる。「どのボタンを押せば、キャラは動くんだ?」と一つひとつのボタンを確認していく。

がちゃがちゃ適当に押していると犯人は見つからないので、馬鹿な鼻垂れ坊主でもそこだけは慎重に丁寧にボタンを確かめた。すると、徐々にその作品がプレーヤーにやってほしいことが見えてくる。

掴めてしまえば、後は進めるだけ! と言いたいが、壁にぶつかる瞬間はいくらでもある。攻略本でコツを探す、なんていう発想はなかったし、あったとしても、本を買うお金がなかった。

RPGであれば「あの洞窟をもう一回調べ直してみるか」「もしかして必要なアイテムを持っていないとか?」と仮説を立ててあーでもないこーでもないと動き回る。

パズルや格闘ゲームなら、「こういう戦法にすれば、勝てるんじゃないか」とパターンを何度も試しながら、突破口を探った。

ずーっと、行き当たりばったりのドタバタプレイだった。

ガイドまでしてくれるGoogleマップを見ないどころか、アナログの地図すら持たずに、目的地を目指すという遊び。それでも熱狂できたのが、あの頃だ。自分で地図をつくることも含めて、ゲームを楽しんでいたのだと思う。

「わからないから、つまんない」ではなく「わかりたいから、わからないところも含めて、おもしろい」。新しいことを始めるときの基礎は、メガドライブから学んだのだった。

そして、ダイナブラザーズ2は神ゲーだったよなあ。

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