紫電
トンネルを走る紫電
何如やら近場に雷が落ちた様だ
此処は山奥のカーブが掛った列車の為のトンネル
灯りなどない暗闇
時折列車から退避する為か
大人2~3人分程の窪みが在るだけの
列車1台分しかない狭さだ
暗闇に紫電が走る
何如やら又落ちた様だ
トンネルの出口で
深い川を眺め
滝の様な豪雨に打たれながら
私は意識の遠い所で考えた
若し…此の光の方へ歩んだならば……と。
昔見た景色。
何時も、仕事内容を云わずに前職を説明すると、私の仕事はミステリーハンターだと云われておりました。
確かに、山奥の人の立ち入らない場所に大荷物抱えて登っていく姿は、そう見えんでもない。
でも、昆虫も爬虫類も犬猫以外の動物も全てダメな私にミステリーハンターは絶対無理だ。