コンテンツと人間関係

世の中、面白いコンテンツで溢れかえっている。
そして、それを伝えるインターネットというパイプも完璧に整備された。世の中には面白いことを考えつく人がこんなにもいるのか、と驚く。
最初は自分が舵を切ってインターネットの海を悠々自適に泳いでいた感覚があったが、今では荒波に飲まれて手足をバタバタさせている。
需要と供給がインフレを起こす世界で、消費者は生き急ぐ。新しいものを常に摂取し続ける姿は急かされた刺激中毒者だ。

良いコンテンツを摂取する時、なにより心が幸せだなと思う。本も映画も音楽も、大きな枠で言うと芸術の類は心の栄養で、心を豊かにするものだ。
私は、豊かな心で豊かな愛を育みたい。
一人じゃなく二人で。

悲しいことにコンテンツは人間関係を希薄にする。
自分の尻尾を追いかける犬みたいに、コンテンツを貪り続ける。
ただ一心に楽になりたい幸せになりたいと思った結果がこれだとしたら、神様はどんなにアイロニックな笑みを浮かべているだろう。

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