お好み焼き

今日もエッセイちっくなものを書きたいと思います。
今日のテーマはお好み焼き。
なんでお好み焼きかといえば昨日今日とご飯がお好み焼きだったから。

お好み焼きとは

お好み焼きって不思議。関西の人と広島の人とでは論争がおきます。
お好み焼きとは論争。
この歴史は古くて、きのこたけのこ論争なんて非ではない。
互いにリスペクトし合うことはなく、ずっと対立しています。
関西風か広島風か。
当然、関西出身の私は言わずもがな関西風に票を入れています。
あんな薄っぺらい粉にキャベツを乗せたものは関西ではキャベツ焼きと言うのです。
私の意見に賛否はあるでしょう、そこのあなた、批判をしたいでしょう。
やめておきなさい。答えはないのだから。

そして、論争といえば、主食はどちら問題。
関西の人はお好み焼きや焼きそばに定食があることを知っています。
最近ではその事実もみなさんご存知の方はいらっしゃると思いますが、我々関西人は当たり前のようにお好み焼きには定食があるという前提ですくすく育っています。
定食というのはお好み焼きにご飯とお味噌汁がついてくるのです。

炭水化物万歳です。
両方とも主食だろと思うのですか?
じゃあラーメンライスを批判します。いいですか、炭水化物に炭水化物というのは最高なのです。そして、その後にお味噌汁。くううううう(カビラみ)
いいじゃないですか、炭水化物に炭水化物。
だって人間だもの(by み◯お)

店とお好み焼きと私

私は関西人というだけではなく、お好み焼きとは浅からぬ縁があります。
なぜなら、私はお好み焼き屋の孫です。お好み焼きやたこ焼きはソウルフード的なことを言いますが、私は違います。日常にあり、かつ、祖母の味なので、当然、深く思い入れがあります。(それ、ソウルフードやん)

と言いたいとこですが、そんなに思い入れはないです。

小学一年生の頃から無償のお手伝いをさせられていました。
今なら労基署に訴えるところです。
暗算でお客様の代金の勘定をして、レジを打ち(なぜ暗算をさせた!!)、頼まれたお好み焼きや焼きそばを鉄板で焼いて出す。時には水割りを作る小学生時代。
でも、私はそこで得られたものは多いです。

まずはエロスでした。
田舎の個人店、大衆的な料理屋とかお好み焼き屋には大抵お客様向けの単行本が置いています。
今でも忘れはしません。ばぁちゃんの店には、紋章、Monster、Happy、とまぁ青年誌系のものが多く置かれていました。
当然、読んでました。軽くしか思い出せませんが、浦沢直樹氏の漫画は多少のエロめのシーンがあり、私は幼いながらに罪悪感と戦いながらもエロスを味わっていた思い出があります。

お好み焼きの香しい匂いをさせる店内の座敷で寝転びながらエロスを感じるというエモーショナルな小学時代を過ごしていたのです。

あとはお好み焼きを食べにいけば、お小遣いをもらえることでした。
これにより私はミニ四駆とプラモデルの資金調達をし、当然、座敷の上でプラモデルを組んでいました。忘れもしませんね。デスサイズヘルです。
店とお好み焼きと私の関係はただのズブズブの欲でしかありませんでした。
人のお金で組むプラモデルはなんだかお好み焼きの匂いがしました。

お好み焼きといえば炎上

過去2回、祖母の店は炎上しています。
え?そんな時代にSNSはなかっただろうって?
いやないですよ。当たり前じゃないですか。何言ってるんですか、毒されているんですか?
炎上とはその名の通り、炎上ですよ。

一度目は油に火をかけたまま出かけた叔母が燃やしました。
二度目はお客と話すのに熱中しすぎて、油に火をかけて忘れていた祖母が燃やしました。
油にも熱を入れてしまいました、なんてクソくだらないことを言いたいですが、我慢します。

二度目は実際に立ち会っていて、厨房が赤く色づいているなと冷静に見ていた覚えがあります。
どちらもですが、ぼやレベルで済んでいますが、あの時、自分は意外と冷静なタイプだったんだなーとそう感じました。今、お好み焼きを食べてたらなんだか思い出しました。
油ってすごいなー火柱ってあれのことを言うんだね、くらいのテンション。
みなさん、油には気をつけましょう。

その後のお好み焼き事情

今、私は関東に住んでおりますが、お好み焼き事情で驚いたことを挙げておきたいと思います。
題して、ネギちゃうやんか問題。

昔、住んでいた家の近くに個人経営のお好み焼き屋がありました。
当然、お好み焼きにうるさい私は確かめに入ります。気持ちは赤穂浪士です。
いや、嘘です。入りたかっただけです。討ち入りなんて滅相もないです。

いい感じのお店です。メニューが壁いっぱいの張り紙タイプ。
下町感と二度燃えた祖母の店を思い出しながら、メニューを見回します。
目に入ってきたのは当然のごとく、ネギ焼きでした。

私は昔からネギ焼きしか食べてませんでした。ネギ好きです。
無類のネギ好きです。ちょっと脱線しますが、ネギ焼きって外でたべたらちょっと高い。
けど私は常日頃タダで食べていたので、その価値を知ったのは大人になってからでした。

で、話を戻しますが、ネギ焼きを頼みます。
来ました。焼かれる前のネギ玉です。
あれ?おかしい。
青ネギの色がない。
底に埋められているのか?
あ、店員さんがオーダー間違えたかな?
あれ、卵の上に何か乗ってる。。。。

玉ねぎが・・・・

いや、ねぎやで、うん、ねぎや、紛うことなきねぎやわ。
それは認めよう。
けど、玉ねぎやないかーい!!!!
ねぎって青ネギと違うんかーい!!!!
ってベタベタなツッコミを心の中で何度もした記憶があります。
まぁその後、美味しくいただきましたが、それ以来、関東のネギ焼きには猜疑心を抱いています。

おばあちゃんの言葉

最後にお好み焼き屋をやっていたおばあちゃんの話。
僕はこの歳になって、またばぁちゃんのお好み焼きが食べたいと言いました。

そしたら、ばぁちゃんは言うのです。

「最近はな、スーパーで売ってる粉あるやろ?あれ使えばええ。だってあれ、店のよりも美味しいで」

エモいなんて吹っ飛んだぜ。
ばぁちゃん。
でも、ばぁちゃん。ぼくはばぁちゃんのお好み焼きを超えるのないからな。
うん、ないよ。。。
あの時のお好み焼きも。。。。
まさかね。。。。

ま、思い出は大事って話。

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