プロ野球選手にも好評の #お股本 ~セイバーメトリクスの落とし穴~
早いものでもうすぐ拙著 #お股本 こと『#セイバーメトリクスの落とし穴 マネーボールを超える野球論』の発売から5ヶ月近く経ちます。初めて光文社新書の担当者の方から直接Twitterのリプライで依頼を受けて執筆を開始してからも約1年となります。
おかげさまで好評を博し、特に発売直後にはAmazonでもベストセラーを獲得するなどその売れ行きは想像を遥かに超えるものとなりました。一時は多くの媒体で取材を受けたり、記事やコラムを掲載していただくなどの貴重な体験をさせていただくこともできました。
初めて本を書くということで様々な不安はありましたが、尽く逆を行く人たちに誰が買うのか、売れるわけがないと言われていたので、少しはやれるのではないかと言う自信も密かに持っていて、結果的にはその通りとなりました。
流石に発売直後の勢いには陰りが見えてきましたが、1つ筆者の私も完全に予想外の驚くような出来事が立て続けに現在進行形で起こっています。予想以上に現役のプロ野球選手の方々に読んでもらい、SNSなどで読んだよ!という報告をしていただいたり、拡散していただいているのです。
素人の技術論を細かく書いた所で読む人は限られるだろうな、と予想されることや一般の野球ファンではほぼ初となるような今回の試みが完全にコケてしまったら、自分はもちろん後に続く方の可能性もなくなってしまうと考え、プレーヤーの方よりは一般のファンやビジネスマン向けの読み物としてもある程度通用するように書いたつもりです。絶対数ではプレーヤーは多くないですから、マーケティング上でもある意味当然のことだろうと思います。
ところが、完全に想定外のペースで現役プロ野球選手の方に読んでいただき、直接連絡をいただいています。読み物としてはもちろんですが、ある程度技術論やデータ、そして野球を本気で突き詰めてきた方々の経験や感覚を違った視点から融合し、言語化できたのかもしれないと感じています。一部で専門書の体をなしてない、エビデンスが無いなどの批判をしている人が散見されますが、新書であり自分の意見を表明するにはエッセイの形にせざるを得ず、またそうした異常なエビデンス、論理至上主義に一石を投じる内容でもあるわけで、そうした批判は的はずれであると言わざるを得ないでしょう。
感謝の意味も込めて、今回の記事ではお股本読者であることを公言してくださっている選手の方を掲載させていただきます。
まずはSNSで画像をアップしながら公言してくれている選手の方達から紹介します。
ダルビッシュ有投手(シカゴ・カブス)
何と言ってもこの人の存在がなければ、 #お股本 も誕生していないことでしょう。偶然だったとしても声をかけてもらって交流し、またそれが出版者の方の目にもとまり書籍化までつながったストーリーは我ながらSNSドリームであると言えます。本当に感謝の気持ちしかありません。興味のあるものは自腹で購入したいという基本方針とのことで献本の形ではなく、実際に購入していただきました。
昨年の怪我の影響から序盤戦は本調子ではありませんでしたが、本来の力を取り戻しつつあり七色の変化球ならの8種類の球種を高精度で操り、後半戦の地区優勝争い、そしてプレーオフでの好投が期待されます。本の中で出てくる数種類のカットボールの指標は今期メジャーでもトップ1~2位にランクされています。
戸根千明投手(巨人)
昨年は故障で苦しんだ戸根投手ですが、熱心に取り組んできたトレーニングが功を奏して球速や球威が上がっており、開幕からリリーフとして防御率1点台の活躍。脇腹を痛めて一旦は戦列を離れたものの、先日復帰し優勝争いの貴重な場面での登板が期待されます。2シームには威力があり、ひょっとするとお股本で登場するあの球種も徐々に使うかも知れません。
石川柊太投手(ソフトバンク)
千賀滉大投手と並ぶソフトバンク育成出身の星の石川柊太投手。2年目の昨年は先発やロングリリーフとして大車輪の活躍でチームのCS突破や日本シリーズ制覇に大きく貢献しました。その疲労もあったのか、故障をしてしまいましたが徐々に打者にも投げはじめていることのことで、焦らずに終盤からポストシーズンにかけて救世主となってくれたらと思います。千賀投手とともにダルビッシュ投手の下に渡米しトレーニングをするなど、交流もありご縁がありました。
千賀滉大投手(ソフトバンク)
一番のサプライズが千賀投手です。
2013年リリーフで活躍しだした頃から大好きであの時点でもメジャーでリリーフとして通用するだろうとツィートしていました。その後の活躍は触れるまでもありません。2017年のWBCでも最多三振記録を樹立して優秀選手に選ばれたのも偶然ではないでしょう。
そんな千賀投手ですが、今期はダルビッシュ投手とのトレーニングや考え方を取り入れて開幕戦初球から自己最速の161キロを計測し、史上最高の奪三振率で三振を量産しています。代名詞のお化けフォークだけでなく、私が推奨するカットボールやスラットするスラッターも取り入れる、「スラット・スプリット型投球」を実践しており、右のセットポジションでやや歩幅の狭いフォームから投げ下ろす個人的な理想の投手となっていて、開幕から全試合見て応援していました。
そんな千賀投手からお股本読んでます!と石川投手を通じて連絡をいただきました。この写真も直接送って貰ったものです。ダルビッシュ投手との出会いに次ぐ、奇跡だと感じています。
武田翔太投手(ソフトバンク)
あの「レジェンド」、読書家でもある武田翔太投手も読んで連絡をくれました。1年目の活躍、そして2年連続二桁勝利でエースナンバー18への変更と順分満帆に見えた武田投手もここ2年は少し不安定。持っているエンジンはやはり別格なので、本来の上から投げ下ろすスラット・カーブとスプリットで先発として輝いてほしいですね。
金子弌大 (金子千尋)投手(日本ハム)
これもサプライズでした。あの沢村賞投手金子弌大投手も読んでいるとのことです。連絡をとれないのですがSNSにあげていただいたので大丈夫でしょうか? #お股本 にも投手論で登場します。
濱口遥大投手(DeNA)
これまた個人的に大好きな上から投げ下ろすスラット・チェンジ型の濱口投手。怪我で規定投球回には達していませんが、防御率2点台前半にふさわしい投球内容です。イメージに反して器用な濱口投手、スラッターを完璧に使いこなし、魔球チェンジアップとの組み合わせは脅威です。
森原康平投手(楽天)
今期絶好調で28人連続アウトの実質完全試合、16試合連続無失点などを記録し、楽天のセットアッパーに定着した森原投手。スラッター、スプリットの質の高さは特筆モノです。お股本からもヒントを得たとのことで、ある意味お股理論の体現者とも言えるクレバーな投手です。
釜田佳直投手(楽天)
高卒1年目から活躍し、すでにベテランの域かと勝手に勘違いしていた釜田投手。手術から復帰し、球の強い技巧派を目指し、徐々に投球に力強さが戻ってきています。森原投手の勧めもあり読んでくださり、より投球の意欲が湧いてきたとのことです。
山本拓実投手(中日)
先日1軍デビューを果たした中日の2年目山本拓実投手。2試合目で地元甲子園でプロ初勝利もあげました。小柄ながらイキの良い投球で今後が期待されます。Twitterも見てくれているそうです。
続いてはSNSなどにはアップしていませんが、ご本人や関係者の方から読んだよと連絡をいただいた選手の方々です。
大竹耕太郎投手(ソフトバンク)
昨年支配下登録されて先発ローテ入り、今期は開幕から好調だった技巧派左腕の大竹投手も読んでくれました。最近少し調子を落としていますが、調整してまた終盤に戻ってきてほしいですね。
和田毅投手(ソフトバンク)
レジェンド和田毅投手も読んで面白かったと感想をくれました。
ストレートの質の高さは健在でスライダー、チェンジアップとのお手本のような投球でまだまだローテを支えてほしいですね。
高橋純平投手(ソフトバンク)
ついのそのポテンシャルを開放し、今期リリーフとして大活躍の高橋純平投手も千賀投手のすすめもあり読んでくれたそうです。そのフォークとスラット型スライダーの質の高さは超一級品です。
今永昇太投手(DeNA)
昨年の不調から完全に復活して、ホップする4シーム、スラットするスライダーとチェンジアップ、時折カーブを交える「王道ピッチ」で復活、エースになった今永投手も読んでくれたそうです。以前からTwitterを時々見てくれていました。
大貫晋一投手(DeNA)
ルーキーながらローテーションに入りイニングを稼いでいる大貫投手も以前から密かにTwitterを見てくれていたそうです。クレバーな投球スタイルを更に進化させていってほしいですね。
上茶谷大河投手(DeNA)
新人ではパ・リーグは甲斐野投手、セ・リーグは上茶谷投手を推していましたが、実力度通りの投球でローテに定着している上茶谷投手。カッターやチェンジアップをうまく交えるレベルの高い投球でダルビッシュ投手の大ファンで昔からその投球を研究しているそうです。
平良拳太郎投手(DeNA)
FAの人的補償で巨人から横浜に移籍して3年目でローテーションに定着した平良投手。制球よく曲がりの大きなカッター、2シームにスライダーを組み合わせるスラット・シュート理論+スラット・カーブ理論の投球は安定感抜群で #お股本 でも登場するインディアンズのエース、クルーバーのようで防御率1点台も納得です。
高田萌生投手(巨人)
去年2軍で投手3冠。今年はさらなる飛躍が期待される高田萌生投手も連絡をくれました。非常に勉強熱心で向上心の高い高田投手。1軍の火の車の投手陣を助ける投球をしてほしいです。
吉田一将投手(オリックス)
戸根投手の大学の先輩でもある吉田一将投手。ここ数年の登板過多による疲労からかやや調子を落とし現在は2軍で調整となっていますが、長身から投げ下ろすストレートとスライダー、フォークを早くみたいです。スラット型スライダーの効果も実感しているそうです。
杉本裕太郎選手(オリックス)
ラオウ杉本選手もインスタストーリーで読んでいる動画をあげてくれていました。そのパワフルな打撃で1軍に定着してほしいですね。打撃論ももっと書いてくださいと言ってくれました!
渡邉勇太朗投手(西武)
昨年のドラフト2位で西武に入団した渡邉投手。ポテンシャルは昨年の高校生でナンバーワンだろうとお股クラスタは話していました。今年はまだ投げていないようですが、お股本を読んでくれた若い投手が一流投手に駆け上がっていってくれたら最高です。
耀飛選手(楽天)
独立リーグからメジャー流の打撃でプロの道に進んだ異色の経歴の持ち主である田中耀飛選手。怪我をしているようですが、長打力を武器に層の厚い楽天外野陣の一角に割って入ってほしいですね。
結城海斗投手(米ロイヤルズ傘下)
同じ大阪羽曳野出身のダルビッシュ投手に憧れて10代から直接渡米しメジャーリーガーになる夢を追いかけている結城海斗投手。複数のスライダーを駆使するところも憧れのダルビッシュ投手に似ています。将来のメジャーリーガーにも読んで頂けたことはこの上ない幸せですね。
藤嶋健人投手(中日)
血行障害から復帰し、今期未だ無失点投球を続ける藤嶋投手も読んでくれていました。上原型の速い投球フォームから伸びのある4シーム、フォーク、スライダー、カーブを操るお股本型投球でもあります。
記事を公開した後も読んでくれた投手がいるので追加させていただきます!本当にありがとうございます!
藤平尚真投手(楽天)
シーズン終盤に2軍で2連続完封をしていた藤平尚真投手。来年に期待が高まりますね。
佐藤智輝投手(楽天)
楽天のルーキー左腕佐藤投手。何より読んで野球や投球のモチベーションが上がったと言われるのは嬉しいです。
櫻井 周斗投手(DeNA)
DeNAの2年目左腕櫻井投手も以前から読んでいてくれたそうです。スラットカーブなどを駆使したお股理論型投球が可能な素晴らしい素材なので、頑張って欲しいです。
見てもわかるように投手の方が多くなっています。
自分はどちらかと言うと投手側の人間なのかと感じますし、変化球や配球の話が受けたのかもしれません。
打撃論などはスペースの関係や実際に動画を見ないと伝わりにくいことから大半は掲載することはできませんでしたが、需要があるのなら書いてみたいと思いますし、もっと勉強していきたいです。
これほどプロ野球選手の間に広まった本はいまだかつてないのではないかと我ながら思います。これは何物にも代えがたい #お股本 唯一無比の価値であると自負しています。
よくプロのスポーツ選手から夢や勇気をもらった、という話を聞きますが、私の場合は本当に夢や勇気を与えてもらいました。本当にありがとうございます。
皆さんの今後の活躍を祈念して、今回のnoteを締めたいと思います。
※掲載されて困るという方は連絡いただけたら削除します。
※逆に俺も読んでるよ!という方の連絡は大歓迎です!
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