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形にするのって案外大事なのかもしれない

「今年買ってよかったもの」というのをinstagramに投稿している。
その中に、(「買い物」からはそれるかもしれないけれど)作ってよかったもの、言葉で残しておきたいものがあった。名刺だ。


今年、名刺を新しくした。
実はちょっと立体になっている。

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子供の頃から、仕掛け絵本やポップアップカードが大好きだった。
平面の世界が立ち上がると現実世界との境界線が曖昧になる。
なんだかファンタジーが現実になる気がして、ワクワクが湧いてくる。

仕掛けを見るのも作るのも好きだったから、個人で仕事するようになってから、いつか名刺でもやってみたいなぁと思っていたのだ。

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▲試作中の名刺。折り曲げて立てた時にどこから見ても家に見えるようにしたかった。窓から光が差すと飛び出した机の上に影ができるところが好き。



今年は会社勤めも始まって、仕事の仕方や内容も変えていきたいと考えていた。
だから、気持ち新たにと作ったのがこの名刺だった。

可愛くしたい気持ちと、そろそろ大人な雰囲気にしたい気持ちがあって(初代の名刺は式神プードル、二代目はポップなピンク屋根のおうち名刺だった)、家のモチーフは残しながらも落ち着いた雰囲気と和の印象を加えたものを目指した。

メインカラーは桜鼠色。
好きな動物も入っていて色の名前も気に入っている。

これでやっと雰囲気が落ち着くかと思いきや「窓をつけるなら開けたい(切り抜きたい)」と妄想が膨らみ始めて「どうせ切り抜くなら他にも切り込み入れてしまえ!」と、「折るとおうちになる(ピタッと折ると窓に明かりが灯ったように色が変わる!)」名刺が出来上がったのであった。


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▲交換したあと相手の名刺入れに入れてもらえるよう、大きさはちゃんと名刺サイズぴったりに収めたのもこだわり。

伸ばした状態でも成立していて、折ったら楽しい!という「どっちも」なところが気に入っている。



たかが名刺、されど名刺。
名刺を作る時って、仕事や自分の在り方を見直すと同時に決意を固める時な気がしている。

振り返ると、今年はいくつか新しいチャレンジとなるお仕事がいただけて、名刺作りの時の決意が実ったり、名刺に込めた思いが運んでくれた縁もあったように思う。


デザインの話ばかりを書いたけれど、一番の決意表明は、肩書きを変えたこと。
これまで「何でも屋」のようなことを書いていたけれど、やりたいことに絞った。

名刺を交換する機会なんてそうそう多くない時代だ。
だけど、これがあることで、自分の仕事を歪めず、迷っても立ち帰れる気がしている。
2020年も粛々と仕事を楽しみたい。

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