#日記
どうやら桜木町が好きな理由
高校生の頃、朝、電車に乗っているとうっかり高校のある駅を通り過ごしていた。
そう、うっかり。
土日の観光スポット的な賑わいとは打って変わって、
始業時間をすぎると、ひとけもまばらなオフィス街。
よくランドマークタワーの1階にあるスタバで音楽を聞きながらボーッと本を読んでいた。
みんなが然るべき違う場所にいる時間。
取り残されたような、自由になったような錯覚になれる場所。
それが私にとっての
しばしタイムトリップ
数年に一度。その電車に乗ることがあると、窓から見える丘の上のマンションと、谷に見下ろす公園を確認する。
昨日もまだ、どちらも残っていた。
住んでいたのはもう30年前のこと。幼児期の数年(そのうち記憶があるのは幼稚園に入ってからの1年くらいだろうか)を過ごした場所だ。
公園には小さなバスが移動図書館としてやってきていて、そこで借りる絵本(よく紙芝居を借りていた気がする)が楽しみだった。
マン
しろくまを連れた帰りみち
帰り道、しろくまを連れて歩く。
背中にジャムの小瓶を乗せたしろくまは、図書館で借りた本を包んで運んでくれている。
この子が一緒なら、なんとか家に帰れそうだ。心臓の音が少しだけ穏やかになった。
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6月の下旬。低気圧の影響か、どうにも体が動かず憂鬱な気分で過ごしていた。
聴力検査で聞こえる音が減っていき、世界が遠くなる感覚がやってくる。文字を一文字打つのも苦痛に感じるくらい