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小俣 荘子
2019年5月21日 12:54
一緒に海を眺めていたら、言葉なんていらないのかもしれない。平日の人影まばらなミュージアムカフェ。義母とふたり、コーヒーを飲みながらふとそんなことを思った。ガラスの向こうには、一面の海と大きな橋。瀬戸内の海は、今日もおだやかだ。「お母さん、その後体調はどうですか?」そうたずねると、物静かな母は、ポツリポツリと自分の体のことを話し出す。本州と四国をつなぐ瀬戸大橋の色はライトグレ