自分の弱さを知る(8)

これまで述べてきた発達理論だが、エリクソン以外にも有名な理論がある。アブラハム・マズローの自己実現理論「欲求5段階説」

ピラミッド状の階層を成し(なお、マズローの著書にはピラミッド階層についての言及はされていない)[1]、マズローが提唱した人間の基本的欲求を、高次の欲求(上)から並べる

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E5%B7%B1%E5%AE%9F%E7%8F%BE%E7%90%86%E8%AB%96

基本的な理論の骨子は、
・自己実現の欲求(最上位)
・承認/尊重の欲求
・社会的欲求
・安全の欲求
・生理的欲求(最下位)

...と、シンプルな5構成になっていて分かりやすい。私的印象ではTwitter、ほかSNSで言及されるのはエリクソンよりもこちらの方である。

よくもわるくも理論の汎用性が高いということなのだろうが、しかし人生の楽しみ(愉しみ)ということを考えると、無駄がなさすぎ、お利口さん過ぎで、どうにも付き合ってられないという想いが強く、

別言すればヒトが生来持つ創造的エネルギーや若々しい過剰さが、あらかじめ捨象されているのである。

自分の持つ能力や可能性を最大限発揮し、具現化して自分がなりえるものにならなければならないという欲求。すべての行動の動機が、この欲求に帰結されるようになる。芸能界などを目指してアルバイト生活をする若者は、「社会要求」「承認の欲求」を飛び越えて自己実現を目指している

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E5%B7%B1%E5%AE%9F%E7%8F%BE%E7%90%86%E8%AB%96

各々の想い描く理想を実現するためにある人生

このマズローの自己実現に漂っている浅ましさは、財テクに夢中になっているケチ臭い男を見た時に感じるあの嫌悪感と相通じる。

そもそも自己実現の願望は、社会的な目標と必ずしもイコールではない筈である。

<続く>

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