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正義の味方ですか?

 ボクは数年前に、当時住んでいた場所で、近所の中学生から嫌がらせを受けた経験がある。

 そいつらは、ボクの家の前を通るときに、ボクの苗字を大声で叫ぶことを一年半の間にわたり続けた。

 事の起こりは、親子喧嘩の最中に父が警官を呼んだこと。

 父は耳が遠く、ボクたちは父と話す時は、怒鳴って話ていたが、それは、そうしないと父には聞こえなかったからだ。

 その日、喧嘩の仲裁に警官が二人我が家を訪れたが、その二人が家をでるところを、中学生四人がみていて、そのうちの一人が「警官が、出てきたぜ!」と言った。

 そのあと、しばらくすると外でポンポンという音がした。

 二階の窓を開けて見おろすと
さきほどの中学生たちが自分の自転車のサドルを叩いていた。

 それを見ていたら、その中の一人がボクに「なにか文句
あるんですか?」と言ってきたのだ。

 そこから、そいつと口論になったが、仲間の一人が「もう、やめようぜ」と言い、四人はその場を離れたが、ケチをつけた奴は、こちらを睨みつけながら、去っていった。

 その次の日から、始まったのだ
家の前を通るときに、ボクの苗字を大声で叫んでいく行為が…


たしかにボクは、仕事にも就いていなかったし、真っ裸で表に飛び出したこともある。だから、近所に住む人たちも、ボクに対してあまり良い印象は抱いてはいなかったはずだ。

 が、それには理由があり、仕事に就こうとハローワークで求人表をコピーしたのを貰ってきて父に相談しても「おまえの指では、その仕事は無理だ」と言われ続けたし、ある時から父は「もう、おまえは仕事に就かなくていい。俺が面倒をみてやるから、俺の言うことを訊け。パチンコ代も、だしてやるから」と、ボクに言いきったのだ。

 そして、裸で飛び出したのにも訳がある。

向かいに住んでいた一つ年上の奴は、ボクのことを嫌っていて
家に帰る時に、何かボクをケナスようなことを言い続けてきていて、その日も仲間と大声でボクのことを言い始めたので、風呂に入っていたボクは、それに反応したのだ。逃がしたくなかったし、現場を押さえたかったから、裸だったけど、あえて飛び出したのだ。


・・・と、話を本題に戻そう。


 その人には、その人の暮らしがある。それを考慮に入れず一般常識や、まわりの噂に踊らされて「正義の味方」まがいの言動をとる輩も、少なからず存在する。

 それが、傷害事件に結びついたとき、マスコミは「これはいい!」と、自分勝手な取り上げ方で記事にする。ちゃんと下調べもせずに、だ。

 良心的なところもあるが、まず第一報では起こった事件の悲惨さばかりを取り上げる傾向があるようだ。


ある人がラジオでこのようなことを言っていた。
日本はテレビの言うことを信じすぎだ、と。アメリカでもヨーロッパでも、テレビに対する信頼度は日本ほど高くない、テレビの信頼度は最下位に位置している、…と。


中学生もマスコミも、敵(中学生にとって今回はボク)の素性も知らずに攻撃を仕掛ける。


 そんな奴らが、正義の味方であり、標的にされた人が悪であるのなら、「この世は世紀末と言えるのではないか」とボクは思う。

 日本に憧れて、日本で暮らすようになった外人さんたちは、いま日本のことをどう感じているのだろうか?


未来を託すべき若者は、果たして、正義の味方なのだろうか?

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ブルーライト浴びすぎてないですか? ファミコン1日1時間、パソコン1日好きなだけといいます。 そんなに書けないけど・・・また読んでください。