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広島の住宅街で見つけたビックリグミ

ビックリグミという木をご存知でしょうか。
タイトルのような赤い実がなり、食べられます。甘酸っぱいです。実が出荷されるわけではありませんから、品種改良はそうされていないはずなので、きょうびのイチゴやサクランボほどおいしくはないかもしれません。でも、派手さはないものの程よい酸味と甘味が後を引く美味しさがあります。

実の大きさはものの1, 2センチほど

昔、奈良の実家にビックリグミの木がありました。親が新築した家にうえきがひつようだということで大阪城公園で春に行われる植木市に行って買ってきたのです。

ビックリグミを選んだのは私です。当時小6でした。どの木が欲しいか聞かれ、派手な木はよくわからなかったけど、木についている写真のグミの実がかわいくて、決めました。今でも覚えています。当時一株800円でした。

桃栗三年柿八年というが、ビックリグミは何年なのか。よくわかりませんが、もう木の状態で売られていたビックリグミは次のシーズンから実をつけ始めてくれました。でも初めの年は、なんとか2ー3個の実がなっただけでしたね。次の年から増えていくのですが。初めの年になった2-3個を鳥に取られないようにちょくちょく観察しては、
「私が食べるんだからね!」
と、家族が勝手に食べないよう、釘を刺しておいたものでした。

あるときには、ヒヨドリがこの木の中に巣を作り、卵を孵していたりもしていたグミの木。

私は自分の木だと、とても大事にしていたのですが、あるとき親が勝手に切ってしまったのです。なんとも言えぬ脱力感に見舞われたのを覚えています。私は心からそのグミの木が大切だったのだろうと思います。

グミの木には出会えそうでそうそう出会えませんが、広島のとある住宅街で見つけました。私は本業のため引っ越しし、広島生活をスタートさせます。新しい場所で何もわからないものの、知ったグミの木に出会えて、それだけでホッとした気持ちになれていたのでした。  

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