京極夏彦「死ねばいいのに」感想~映像化すればいいのに~
☆映像化によりキャラ立ちした作品
本を読まなくなり活字離れの原因は動画に流れていったからか?
ドラマをリアルタイムで観なくなったのも動画に流れいったからか?
配信動画もたまに観るけど、テレビドラマは気軽に観ることができるので私は好き。
小説を読んでると、勝手に映像が浮かんでくる作品もあるし、映像化したら面白いんじゃないのー!と、ワクワクする作品もある。
本書は、映像化したら面白いんじゃないのー!だった。
たとえば...。
キクタク主演でドラマ化された「教場」
キクタク演じる指導官の風間公親とマンツーマン指導を受ける若手刑事たちが、事件と共に成長する姿を描いている。
原作は未読だが、オムニバス形式で見続けなくても1話~2話で完結するので気楽に観ることができる。
なんといっても、風間公親のキャラが立っているのが魅力だ。
冷静で隙がなく観察眼に長け非情に見えるが、若手刑事たちを信じる熱さもある。
映像化によってキャラ立ちしてるんだよね~
☆簡単あらすじ
「姑獲鳥の夏」が面白かったので続けて百鬼夜行シリーズを読もうと思っていたが分厚い...。
☆タイトルが気になるー!
これぐらいの厚さなら読めそうだなと手に取ったが、なんといってもタイトルが気になるー!
タイトル勝ちじゃないかーい。
『死ねばいいのに』
子どものころから言ってはいけませんランキングの上位に入る言葉だ。
禁句なのに、死ねも、馬鹿も、クソも...。
案外軽く扱われがちじゃない?
本気で放っている言葉じゃないからかな。
本書の「死ねばいいのに」は、本気の言葉なのか?
言ってはいけない言葉なのか?
誰かに向けた言葉なのか?
ケンヤと名乗る男が何者かによって殺されたアサミのことが知りたいと、アサミに関係した者たち一人目、二人目...六人目まで尋ねて行く。
このケンヤという男がキャラ立ちしてるのだ。
バイトも続かず敬語も使えず「俺、バカだからよくわかんねーけど」と、ふてぶてしい態度なのに、自分本位で認められたくて褒められたい!承認欲求バリバリな、アサミと関係した者たちを言葉でぶった斬る。
キャラ立ちしたケンヤに、読み手の私までぶった斬られたようで、落ち込んだりムカついたりするのだ。
☆事件の真相ではなく、被害者のことを知りたいのはなぜ?
そして、この作品の軸となる最大の謎は!
ケンヤは事件の真相を知りたいのではなく、アサミのことが知りたいのだ。
なぜ、ケンヤはアサミのことが知りたいのか?
なぜ、関係者はアサミのことを教えてくれず自分語りをはじめるのか?
なぜ、アサミを不幸だと決めつけるのか?
アサミの死の真相を知った時...膝から崩れ落ちるからーー!
☆映像化希望&ケンヤ役はこの人に♡
ということで、一人一話のオニバズム形式で、とことん人、人、人の表も裏も側面も見せておくれ。
で、今までどうして映像化してないのさー!
ケンヤ役は、山崎賢人か眞栄田郷敦かで、どうだろう📺
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