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環のストーリー

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生きる姿を、音楽と。環のストーリーを紹介します。
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#エッセイ

2024年3月23日のZINE FEST出展決定!

みなさん、こんにちは。環です。 この度、2024年3月23日に吉祥寺PARCOで開催されるZINE FEST…

浅草の喫茶店で会いましょう

大阪から友達が遊びにきた。宗(たかし)は私が大阪にいる時に知り合い、いつもお笑いだの人間関…

杉並で静かな正月を過ごせたこと

2023年12月31日。私は東京駅行きの上り新幹線に乗っていた。パートナーの実家から一人、自宅に…

西新宿でふと気づく役割

縛られるのがこの上なく嫌いだ。 誰でもそうかもしれないが、自分は特にその気持ちが強いと思…

2023年の音楽とストーリー

こんばんは。 早いもので、2023年も終わりですね。 今年最後の更新になります。 みなさん、今…

新宿三丁目のカラオケに一人でこもる日々

ああ、今日はもうカラオケに行かないと無理だという日がある。仕事で疲れていたり、ストレスを…

上北台に置いてきた思い出

「ねえ、上北台って覚えてる?」 「覚えてる!覚えてる!よく練習試合行ったよな〜」 「だよね〜!めっちゃ遠かったよな」 JR新宿駅の東南口を出てすぐの居酒屋で、高校時代の男子バレーボール部の同期や後輩たちと集まっていた。 この日は、キャプテンだった隼人が来年関西に転勤してしまうため、送別会を兼ねた飲み会を開いたのだった。当然、懐かしい話はするわけで、その中で上北台駅が最寄りの高校に行ったという話が出た。 上北台とは、東京都東大和市にある多摩モノレールの終点駅だ。私たちが住

雑司ヶ谷にあるお墓は怖くない

友達の学がカナダから帰ってきて、東京で遊んでいた。あちこち歩き回っていた私たちは、池袋か…

吉祥寺で表舞台に立って泣いた日

体調は悪かった。正直なところ外に出ていいかどうかはギリギリな日だった。 2023年10月28日、…

後楽園の体育館で向き合ってくれていたのは校長先生だった

弱小男子バレーボール部の顧問は校長先生だった。 私は中学生の頃、男子バレーボール部に所属…

夏の中村橋が悪夢にならなかったのは理科のおかげ

勉強ができたのである。特に理科。中学3年の2学期の中間、期末、そして3学期の期末の計3回です…

鶯谷で予想していないことが起こるのは愛に溢れているから、かも

鶯谷では予想していないことが起こる。 そんな確信が芽生えつつある。 鶯谷に初めて行ったの…

朝に花火やってみたくね?荒川の土手行こ

夏の醍醐味は朝だと思っている。騒がしい街もまだ静かで、蝉の声も少ない。誰もが開放的になっ…

浅草にある橋のたもとのお寿司屋さん

幼少期の記憶は「前世の記憶か?」と思ってしまうほどに薄い。しかし小学生になる前、父と浅草にあるお寿司屋さんで食べたマグロの握りのことだけは覚えている。橋のたもとにある数段の階段を降りて、左にくるりと回ると引き戸に紺色の暖簾がかかっていたお店だった。 店内は白っぽい電気で、白い服を着たすし職人がいたと思う。すごく活気があるわけでもなんでもなく、和食屋やそば屋的な馴染みやすい雰囲気だった記憶がある。慣れないカウンター席に座らされ、グレーっぽいスーツを着た父がはにかむ。 「マグ