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「年刊花林花2023」を読む⑫渡邊慧七氏
花林花という句会がある。
先日「年刊花林花2023」を頂いた。
各同人の花林花抄二十句の連作から、掲載順に感銘句を紹介。
※新しい同人のため十句連作が掲載されている。
渡邊慧七氏「寂寞」より。
すくってもすくっても青五月晴れ
種田山頭火の「分け入っても分け入っても青い山」を彷彿とさせるが、更に作者らしさや、定型句などの要素がある。空を掬うという魅力的な設定が、この句を爽やかにしている。
怒られた理由分からず蟹を折る
蟹を食べる場面なので、家族団らんだろうか。出先で怒られて、その場でどうしょうもないから黙って蟹を折った可能性も。製作背景にドラマがある。
学舎に金木犀の風吹けり
金木犀の香りの風も、俳句的に省略して言うと、金木犀の風。余計な説明が無くても「ああ、あの風だな」と分かる面白さと上手さがある。
それぞれの俳句を詠んだ時の、作者の気持ちが伝わってくるようで、真摯かつ面白く爽やかでありながら、製作背景に物語性があった。
全12名の花林花抄のご紹介はこれで終わりです。
編集していて俳句の勉強になりました。
記事の反応を見て、「年刊花林花2023」の他の記事についても紹介するなど、のんびりやっていきたいと思います。
全12名分にわたってご覧頂きありがとうございました!
最後までお読みいただきありがとうございました。 もっと面白い記事を書けるように日々頑張ります。 次回もお楽しみに!