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社員に理念を浸透させるプロダクト「SOMAL」を開発!その裏側を話します

会社の理念に社員が染まる!
理念が浸透する理念浸透ツールSOMAL(ソマル)をリリースしたので、その裏側を話します。

せっかく理念を作り込んだのに浸透しない問題

理念って大切ですよね。
理念が浸透しないという悩みは、大体どの会社も抱えている気がします。
SOMALは、そんな理念が浸透しないという悩みをゴリゴリに解決するようなツールです。
実は、SOMALをリリースする前に、こんなツイートをしてみました。

すると、さまざまな意見をもらいました。

こういうのってそもそも『理念の浸透』という概念の定義、計測方法、そしてそれが経営にどういった計測可能な影響を及ぼすかがしっかり明示化されてないから、そもそも問題がどうかが不明なのと、それをどう改善していくかが不明なケースが99%

日本と違うかもしれないけど、理念とか『理念www』って感じだなどこでも。リーダークラスくらいだな言ってるのは。それでも会社は普通に回る

自分の業務内容こなして見合った給料もらえればいいし、会社はまわればいい。でも日本では理念を記憶することから仕事が、始まったりするんですよね…

自分の業務内容こなして見合った給料もらえればいいし、会社はまわればいい。でも日本では理念を記憶することから仕事が、始まったりするんですよね…

企業理念は本来、管理職の方々が共通企業倫理として保持し、労働組合活動と擦り合わせていくのが筋です。企業プロジェクト等で人材育成の一環で行われる事はありますが、その際にはプロジェクトリーダーを係長・主任クラスに任命する等の平社員受けの良い内容に終止する必要があります。難しい事です。

「ふむふむ。あんまりポジティブじゃなさそうだな」という所感でした。
まあ、社員の立場からすると「みんなを会社の理念に染めるよ」と言われたら、「えー面倒くさそう」と思うのが一般的だと思います。

逆に、経営側や組織人事関連の立場の人からしたら「理念浸透はこれまでもやろうとしてきたけど、そんなうまくいかないよ。解決できるのかよ」と思ったと思います。

SOMALを導入する意思決定をするのは、経営側か組織人事の立場の人なので、"現時点では"社員側はスルーします。
新しいサービスやプロダクトを作るときに、"誰にとって価値のあるプロダクトを作るのか"という焦点をブラしてはいけません。
今回は、"理念を浸透させたいけど、うまくいっていない企業の人"がターゲットなので、社員側への考慮を同時にしてしまうと、ブレてしまいます。
ゆくゆくは、社員側への考慮をしたプロダクトにするタイミングも来るはずですが、それはまだまだ先の話になります。

人間の習性「思考→行動」or「行動→思考」

SOMALは、人間の心理特性を利用して理念を浸透させるツールです。
人間は「幸せだから、笑っている」のと「笑っているから、幸せ」という順番の違いで、心理的な幸福の感じ方はあまり区別できないようなのです。

人間の習性は結構単純で、上を見上げながら悲しい気持ちになることは難しいし、下に俯きながらハイテンションになることは難しいものです。
(絶対というわけじゃないけど、姿勢と気分は連携していることが多いものです。ちなみに、悲しいことがあったら鏡の前に立って自分を見ながらマッチョのポーズをし続けてみてください。悲しみが薄れるはずです)

つまり、「思考→行動」と「行動→思考」という順番の区別はあまりつかないものなので、対象の人をどうしたいのかという目的を定めたら、先に思考させるのか、先に行動させるのか、まあどちらでも良いでしょうということです。

SOMALは、この思考と行動による心理的な区別がつきにくい人間の習性を利用します。
理念に沿った行動を半強制的に促すこと(つまり、先に行動させる)によって理念を浸透させるツールです。

そもそもの理念の定義

まずここでいう理念とは、以下のようなものを全て包括して理念と呼ぶこととします。

さまざまな意味が含まれていますが、「企業が目指す未来」「社員に求めること」「社会との約束」「企業の存在意義」「どんな思想や価値観なのかの共有」などを言語化したものが理念で、まとめると「企業が大切にしている考え方や行動」を理念と括ることにします。

そもそも、「なぜ理念を掲げるの?」ということになりますが、「この会社は一体何なのか?」をみんながわかるように理念を掲げます。
みんなというのは、社内はもちろん、社外の人も含まれます。

例えば、行動指針で「超高速で動く」みたいなものがあるならば、社内ではタラタラとした意思決定や、長々とした会議や、ノロノロとタイピングを打つことは非推奨になるはずです。
社外からも「この会社はレスポンスが早いんだろうな」と思われやすくなるはずです。

例えば、「環境を守っていこう」みたいなものがあるならば、その会社は環境関連の事業をするとか、エコな取り組みとかを推奨するはずであり、まさか社員がゴミのポイ捨てをするなんてことは許したくないはずです。
社外からも「あの会社は環境を謳っているから、きっとクリーンな取り組みをするんだろうな」と思われやすいです。

そんなように、理念を掲げることによって、「その会社がどんな会社なのか?」をはっきりさせやすくなるものです。

会社が「成果主義!」みたいなことを掲げているのに、社員が「頑張った努力を認めてほしい」と言ってきたら、「いや、うちの会社は成果主義なんだけども」というコミュニケーションエラーになります。

コミュニケーションエラーはきつい

このコミュニケーションエラーは厄介なもので、エラーが発生した後にすり合わせをしていくのは難しいです。
一度エラーが発生すると、「なんでわかってくれないんだよ」「意味がわからないよ」「一体何なんだよ」とどちらかが感情的になりやすいです。

こうなってしまうと、冷静にお互いの膝を突き合わせた対話が必要になってきます。対話した結果、共通認識を抱くことに成功して、お互いが気分の良い状態になることはあります。
この対話が稀に起きることなら良いのですが、毎年、毎月、毎週、毎日とやっている時間の余裕はどの会社でもないはずです。
これが「社員をフォローする」ということなのですが、たまに会社のマネジメント職の中で、「社員のフォローばかりしている人」っていたりしませんか?

マネジメントとは、本来は目標に向かってチームを向かわせることです。
ネガティブになった人の心理的フォローをすることだけではありません(もちろん、フォローをすることはマネジメントの一環としてはありますが、それが全てではないということです)

どうやったらチームがより気分良くパフォーマンスを発揮するか、メンバーひとりひとりの働きの方向性は間違っていないか、そんなことを考えて働くのかマネジメントです。

だから理念は大切なのです。掲げた理念が浸透しているとマネジメントがスムーズになります。
「成果主義!」を掲げるなら、会社の制度も成果主義!に則ったものにするでしょうし、社員も成果を出せば評価されるということがわかりやすくなるので、頑張る方向性を間違えにくくなるのです。

そんなことで、理念はとても大切という話を少しだけ話しました。
理念が大切だという話は、シンプルだけどとても奥が深いというか、その内容だけで書籍になってしまうので、今回はこれくらいにします。
理念は大切だということは認識があるという前提で続きを話します。

ほとんどの会社は理念の作り込みで終わる

理念を作り込むときは、経営者の一声で作る場合と、社員全員を巻き込んで作る場合のどちらかがほとんどです。

どちらにせよ、理念を作るときは結構悩んで決めたり、ずっと考えていたことを言語化したりで、あまりフワフワしたものにならずに、しっかりと作れることが多いです。

ただ、立派な理念ができたとしても、たいていの場合は理念が浸透することはなく、お飾りになって終わります。

というのも、理念を浸透させようとするときにやれることは大体同じパターンだからです。・・・ということで、冒頭に貼り付けたこちらの投稿に至るわけです。

理念を浸透させるのは行動だけ

社員がどのような行動をするのかによってのみ、理念の浸透が起きます。
古めの体質の会社では、朝礼で理念や社訓を読み上げるということがよくあります。
あれは、理念を読むという時間を意図的に作ることにより、社員の生活リズムに組み込ませることで、理念浸透を図るものになっています。

ただしかし、今やリモートワークや出勤時間の変化などにより、社員の生活リズムは変化しています。
そんな時代で、理念を読み上げる時間というリズムを作るだと、浸透レベルは薄くなります。
あと、理念を大声で読み上げるというのは、その時間内だけの行動になるので、本質的には浸透しきることはあまりありません。

理念を浸透させるためには、「社員が理念に沿った行動をしたのかどうか」ということだけが大切です。
例えば、「感謝を伝える」という行動指針を掲げている場合、社員は誰かに"ありがとう"という言葉を伝えることで、感謝を伝えるという行動指針を体現していることになります。

それを社員ひとりひとりが意図的に日常的にやれるようになると、理念が浸透していくということになります。
いくら口で「私は感謝を伝えます」と言ったところで、実際に感謝を伝えることができているかどうかが本質的であり、感謝を伝えたという事実によってしか、理念の体現とは言えません。
では、どうしたら、理念を体現するようになるのかという話になります。

思考よりも行動

この記事の冒頭で、「思考→行動」「行動→思考」の話をしました。
人間のこの習性を利用すると、「理念を体現する行動をしたから、理念に染まっている」のか「理念に染まっているから、理念を体現する行動をする」のかはどちらでも良いことになります。

一般的には、会社の理念を理解し、理念に染まっている人が、自ら進んで理念を体現することが推奨されているはずです。
だから、「まずは理念を覚えることから始める」となりやすいんですね。

でも実際は、理念を一言一句覚えるとかではなく、理念に沿った行動をとっていれば良いのです。
理念を浸透させるのは行動だけという話もしました。
理念に沿った行動をとることでしか、理念の存在意義というものはありません。

例えば、「学び続ける」みたいなものを掲げているとします。これを「学び続けよう」と覚えてしまっていても、「学び続けるんだ」と覚えてしまっているとしても、そんなにきにすることではありません。
正確に言葉を覚えているけどそこそこ学ぶ人と、言葉は少し間違えて覚えてしまっているけどめちゃめちゃ学ぶ人だったら、後者の方が理念浸透レベルが深いはずです。
理念は行動によってのみ浸透するということは、その人の行動を見ていればわかるはずです。

SOMALは理念に沿った行動を促す半強制的な仕組み

SOMALは、管理者が設定した頻度(毎日を推奨)で、理念のリマインド質問を社員ひとりひとりにします。
理念を体現できたかどうかの自己評価点とエピソードを回答させることで、半強制的に「先週はこの理念を体現したっけな?」と振り返りになります。

これらの回答の全ては集計され、自己評価の定量的な数値や、それに紐づくエピソードが社員個別で蓄積されていきます。
部署ごとに蓄積データをまとめることもできるので、どの部署がどのような数値で、どのようなエピソードがあったのかを全て知ることができます。

この仕組みは、シンプルですが強力です。

日常的に理念の体現を振り返ることになるので、日常的に理念を体現しておかないと書けることがなくなります。
すでに理念が浸透している社員はスラスラと書けるのですが、理念が浸透していない社員からすると、書くことがないので面倒になってきます。

しかし、会社の制度としてSOMALを導入している場合、自分の回答を個別に確認されることにもなるので、面倒でも何かしら書かなければなりません。

すると、たいていの人は理念にこじつけたエピソードを書き始めます。
正直、それが本当に理念に沿っているのかはこの時点ではあまり関係ありません。
理念にこじつけたエピソードを書くというアクションを繰り返していくうちに、その人の心理的には「自分は理念を体現したんだ」という思考になってきます。
つまり、「行動→思考」という人間の習性に則ることになります。

すると、だんだんと日常的に「これは理念に結びつく行動だ」というものを意識するようになっていきます。
面倒だけども、SOMALで質問が飛んでくるから、理念を体現したエピソードとしてこの出来事を書いておくか」という思考回路になってきます。

そんなことをしばらく続けていくと、元々は理念に沿った行動なんて頭にもなかった社員でも、いつの間にか理念のことを考える機会が増え、理念を体現する行動が増え、自然と理念が浸透するようになります。

理念を浸透させるには覚悟が必要

SOMALは、そんな感じで半強制的に理念に触れ続けることで、理念を浸透させていきます。
この説明を受けると、「社員にイヤイヤ理念を浸透させるのは気が引けるなあ」という心優しい人もいることでしょう。

しかし、その考えは少し甘いかもしれません。

もちろん、最初から「個人が大切にしている考え方や行動の仕方」と、「会社が大切にしている考え方や行動の仕方(理念)」が完全に一緒だったら最高です。
でも、みなさんご存知の通り、そんなことは滅多にないですよね。

個人と会社が同じ方向を向いていることはよくあります。
一般的には、個人と会社が同じ方向を向いていることを「ビジョン共感」「カルチャーマッチ」「価値観の共有」と言ったりします。
そのような「同じ方向を向いているというゆるい合意」で満足してしまい、理念浸透のアクションを取らないことは良い選択とは言えません。

社会の変化が激しいこの時代。
働き方や生活も変化し続けるこの時代。
そんな激動の時代。
個人の働き方や会社の事業の取り組み方も変化するのに、同じ方向を向いているというゆるい合意を一度得たからと言って、すり合わせ続ける努力をしないと、いつの間にか別々の方向に向かってしまいます。

そんな時代だからこそ、社員にとってはイヤイヤになっても、理念を浸透し続ける努力をしなければならないのです。
だからこそ、SOMALのような半強制的な仕組みを用いて、社員の行動を理念に沿ったものにする必要があるのです。

本気で理念を浸透させようとすると、どうしても理念にマッチしない社員も浮き彫りになります。
ただし、その理念にマッチしない社員は、遅かれ早かれ退職をするか、会社という組織にとって悪影響になってしまう可能性があります。
特にスキルは高いがカルチャーマッチしていない社員というのは、「ブリリアントジャーク(優秀だけど組織に悪影響は人)」になってしまう危険があります。
※ブリリアントジャークについては、調べてみてください。

なので、理念を浸透させようとするならば、カルチャーマッチしている人としていない人を明確に可視化することにもなりますし、
社員は「会社の理念に染められたい」なんて思っていることはほとんどなくて、できれば穏便に働きたいというのが本音なことが多いです。

その上で、理念を浸透させることの価値を理解し、会社という組織を健全に発展させながら運営していこうとするためには、「その会社は一体何なのか?」を言語化している理念の浸透が大切です。
ぜひ覚悟を持って理念浸透のアクションをしていただくことをお勧めします。

理念浸透ツールSOMAL

理念浸透ツールSOMALは、理念を浸透させたいと考える会社にとって、新しく強力な打ち手になるはずです。
きっと多くの会社では、理念浸透の打ち手について「これ以上やることあるのかな?」という状態になっていることと思います。

・SOMALを導入してみたい方
・SOMALについて詳しく知りたい方
・そもそも、理念浸透の前に理念の作り込みから考え直したい方

ぜひ、お力になれればと思いますので、お気軽にお問い合わせください!

https://somal.jp/

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