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結局何が本当に風邪に効くんですか?【科学的根拠多数】

最近は暖かくなったり寒くなったりで、特に風邪をひきやすいシーズン。ってことで今回は「結局何が風邪に効くの?」のエビデンスをまとめておきます。「〇〇を食べると風邪に効く!」とかよく聞きますけど、実際にはほとんど実証されていないものも多いですからねー。

以下では15個ほど取り上げましたけど、さらに気になるものがあればコメントなどでお知らせください。さらにリサーチをかけて共有させていただきますのでー。

ちなみに、米国では風邪による経済的生産性の損失、医療費、医薬品、サプリメントへの支出を合わせると、年間400億ドル以上のコストがかかっていると推定されてたりして、風邪って社会的なインパクトもかなりでかいんですねー。



お知らせ
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「検索エンジン、AIの発達で各人が欲する情報に容易にたどり着けるようになった!」とは言われるが、実際にはテキストの複雑さが低い、つまり平易な文章ばかりが表示されるし、プロンプトによらず結局最小公倍数的な情報が提供されるようになってるしでニッチで深い情報への道のりはむしろ長くなってしまっているのが現状。

もちろんAIはなんでも知っているけれど、それと同時に大多数の人がニッチな情報に興味を持っていないことも知っている。だからAIはあえてニッチ情報を提供しない。本ニュースレターは検索エンジン、AIからは辿り着けない「ニッチ」を毎週お届けする。
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亜鉛

本noteでは過去に幾度か紹介してますが、亜鉛サプリは風邪対策としてかなり優秀。実際にメタ分析のデータを見てみるとこんな感じです。

  • 小児(5〜8歳)を対象とした2つの無作為化比較試験(RCT)をプール解析したところ、亜鉛サプリは風邪の発症リスクを36%も下げることがわかった(リスク比0.64、95%信頼区間0.47〜0.88)。また、冬の5~7ヵ月間で風邪をひく回数が約0.5~1.4回減少した。欠席日数や抗生物質の使用量も有意に少なかった(R

  • 一方、成人を対象とした17件のRCTのメタ解析では、亜鉛ロゼンジ(グルコン酸亜鉛23mgを1日4〜10回)の使用により、風邪の期間が平均1.65日短縮した(95%信頼区間-2.5〜-0.8)(R

って感じで、摂取量、摂取頻度、製材によって多少のばらつきはあるものの、子供大人問わず亜鉛サプリやトローチが風邪の予防、回復に効果的と言いってよいでしょう。ただし、亜鉛の経口摂取では、吐き気や味覚異常などの副作用リスクがちょいとあるのでその点は注意です。

一方、亜鉛の点鼻薬については、有意な効果は見られなかった!ってメタアナリシスがある一方、嗅覚障害などの重大な副作用の可能性があるため、現時点ではおすすめできません。おとなしく口から摂取するのがよいんじゃないでしょうかー。

ビタミンD

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