IPO投資 10月銘柄
こんにちは
大倉金司郎です。
市場は東京地下鉄やインターメスティック(Zoff)に
釘付けといったところでしょうか??
そんな裏で今週10月25日(金)に
リガク・ホールディングス株式会社が上場予定です。
東京メトロやZoffは話題性もあり各メディアにも取り上げられていました。敢えて自分はリガクHDについて書こうと思います。
それにしても、ブックビルディング期間終わったにも関わらず、
今週の頭も、証券会社からの申込み提案が続いていましたね。。。
それでは
268A リガク・ホールディングス
について私見たっぷりの分析を行います。
X線技術銘柄
X線ってそこまで、使われているの?と思いがちです。
特に技術者ではない自分にとっては、、、
調べてみると、かなり凄い技術がある企業なんですね!
会社名:リガク・ホールディングス株式会社
証券コード:268A
市場:東証P
事業内容:X線技術等を用いた理科学機器の製造・販売
所在地:東京都昭島市松原町三丁目9番12号
設立:2020年12月 (*株式会社リガクは主要事業で1951年12月設立)
上場予定日:10月25日(金)
主幹事:野村證券 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 モルガン・スタンレーMUFG証券 大和証券 BofA証券 JPモルガン証券
公募売出:89,128,000株(国内37,879,400株)(海外51,248,600株)
想定価格:1,230円
仮条件価格:1,230〜1,260円
公開価格:1,260円
吸収額:1,291億円
時価総額:2,838億円
早速、IPO評価から記載します。
大倉金司郎の家庭投資 評価
まず先に、個人的な見解を記載していきます。
理由や詳細は、この後ツラツラと記載します。
IPO初値:3
IPOセカンダリー:5(ド短期目線では3)
売り圧リスク:低(大株主ロックアップ期間180日)
(初値、セカンダリー:10評価 売り圧リスク:高中低評価)
初値は正直。。。期待値低めと考えています。
VC・大株主は期間ロックアップ180日設定があるので、売り圧リスクは低い。しかし大型IPOで需要低めということもあり初値評価を3にしました。
ちなみに「公募割れ」や「OA価格1,203.3円」も頭に入れておくと諸々備えられるのではないでしょうか。
そんなリガクHDを自分の中で、「サイレントヒット」と名付けました。
つまり、初値の段階では静か(サイレント)で注目を集めませんが、徐々にその実力が認知されて市場でヒットする!?銘柄という意味です。
そんなわけでセカンダリーに関しての注目ポイントなど詳細と理由は本文に記載します。
※参照
公開価格1,260円 時価総額2,838億円
1,200円(公開価格約0.95倍) 時価総額2,703億円
1,323円(公開価格1.05倍) 時価総額2,980億円
1,386円(公開価格1.1倍) 時価総額3,122億円
当日上限2,898円(公開価格2.3倍) 時価総額6,528億円
以下に事業内容を書きましたが、、、専門技術は理解するのが大変です。
なので概要だけ理解していればOKですね!!
初値・セカンダリー分析結果の詳細を知りたい方は、飛ばしちゃってください。また「分析ポイント」では、過去のプライム上場パフォーマンスも記載しています。ぜひ参考にしてみてください。
事業
X線技術等を用いた理科学機器の製造・販売
リガクHDは、「見えないものを視る」力で社会に貢献。主力は、X線技術を駆使した分析装置で、何がすごいって、微細な結晶構造まで瞬時に見破るその性能。半導体の品質管理から抗体医薬品の開発まで、多くの産業を支えている企業です。
1. X線分析機器の開発と販売
主力製品は、X線技術を利用した分析機器です。これには、以下のような技術が含まれます
X線回折装置(XRD):物質の結晶構造を解析するための装置で、材料研究や品質管理に使われます。特に半導体や電子部品の製造プロセスで重要な役割を果たしています。
蛍光X線分析装置(XRF):物質に含まれる元素を特定し、定量するための装置。金属、セラミックス、電池材料など、多くの産業で利用されています。
X線透過技術(イメージング):内部構造の可視化を行う技術。医薬品開発や食品の品質管理など、ライフサイエンス分野で重要な役割を担っています。
2. 半導体プロセス・コントロール機器
特に半導体製造において高精度な品質管理を行うためのX線機器を提供。例えば、薄膜の厚さや密度、組成を評価することで、半導体製造工程での精度向上に貢献しています。また、半導体の微細化や積層化が進む中、リガク技術はそのプロセス管理を支える重要な要素となっています。
3. ライフサイエンス分野への応用
技術として医薬品の開発や品質管理にも応用。特に、抗体医薬品の構造解析や、医薬品の結晶形の分析など、ライフサイエンス分野での需要が高まっています。
4. 環境・エネルギー分野への貢献
環境保全や持続可能なエネルギー技術の開発にも貢献。例えば、電池材料の解析において、X線技術を利用して電池の劣化状況を非破壊で評価する技術を提供しています。また、脱炭素社会に向けた技術革新にも取り組んでいて、再生可能エネルギーや電気自動車の普及に必要な材料の開発支援を行っています。
5. 「Lab to Fab」戦略
「Lab to Fab」戦略は、研究開発(Lab)で生まれた技術を、実際の製造現場(Fab)に応用することに焦点を当てています。これにより、研究開発から生産プロセスまで一貫したソリューションを提供し、製品の品質向上やコスト削減に貢献しています。
まぁ色々とありますが、複雑ながらも技術力の高さが理解できます。
要するにリガク・ホールディングスは「X線の魔法使い」ということです。私たちの目では見えない物質の内部や構造をX線技術で「見える化」することで半導体からお薬、さらには地球環境までサポートしてくれるんです!
収益モデル
機器の販売:X線を使った高精度な分析機器を販売し、半導体や医薬品、環境技術などで使用されていることが強みです。
サービス・部品販売:機器の保守や部品の販売で、長期的な継続収益を得ています。いわゆるサブスクリプション的なモデルも含まれます。
Lab to Fab戦略:研究室で使われる技術を、工場の製造ラインにも応用し、同じ顧客から複数のフェーズで収益を得るモデルです。
リガクの事業モデルは、機器を「売って終わり」ではなく、保守サービスや部品販売を通じて長期的に利益を生む仕組みですね。
ただし、成長と変化が早い分野・業界であるので、、、
そこは留意が必要になりそうです。
業績
増収増益、今後の成長性も見込める
2025年12月期予想
【売上高+10%、経常+18.8%】
あくまで予想ですが堅調な伸びですね!
現在の収益評価
リガクの業績は、売上高、営業利益ともに安定して成長しています。特に注目すべきは、海外市場からの売上が全体の約7割を占めている点です。グローバルな需要に支えられ、リスク分散ができている企業となります。
かなりの高技術の企業なんですよね!
国内X線回折装置は75%の高いシェア
国外では売上高比率69%が海外市場収益
成長戦略
成長戦略として、X線技術を活かした既存市場でのシェア拡大と新市場開拓
半導体市場拡大:AIや5Gでの半導体需要を狙い、機器のシェアを拡大
ライフサイエンス強化:医薬品やバイオ分野の成長に、X線技術を応用
環境・エネルギー分野:電池材料など、持続可能な技術開発での成長
海外市場強化:北米、欧州、アジアでの販売をさらに強化
「Lab to Fab」戦略:研究から製造現場への応用で、産業全体に貢献
また、変化のスピードが早い分野ですので国内外のマーケットシェアも常にウォッチしておく必要があります。
競合となる企業
国内企業
島津製作所・・・7701東P、1875年創業
日立ハイテクサイエンス・・・2000年設立、日立ハイテクグループメーカー
海外企業
Bruker(ブルカー)・・・アメリカ企業、創業は1960年
Malvern Panalytical(マルバーン・パナリティカル)・・・オランダ拠点企業
分析ポイント
PER比較
参考類似企業として
7701島津製作所、6965浜松ホトニクス、6856堀場製作所
の比較を載せます。
7701島津製作所 1株益193.5円 PER23.1倍(連24.3)
6965浜松ホトニクス 1株益80.4円 PER24.3倍(連24.9予)
6856堀場製作所 1株益882円 PER10.4倍(連24.12予)
268Aリガク・ホールディングス
1株益52.87円 公開価格1,260円 PER23.8倍
1,323円 PER25.0倍
1,500円 PER28.3倍
初値評価の理由
事業属性 ↑
仮条件価格の上振れ ↑
高度なX線技術の専門 ↑
VC売り圧なし ↑
吸収額の荷持たれ感 ↓
不安定な市況&10/27衆院選の影響 ↓
投資家のブックビルディング需要人気低 ↓
全株売出 ↓
Zoffと東京メトロの知名度の陰にひっそり ↓
っというか、下振れ要素多いですね。。。すいません
2.について
仮条件の上振れは初値評価にとってプラスになります。
公開価格:1,260円
仮条件価格:1,230〜1,260円
機関投資家向けのロードショーで上目線での評価と考えられます。
4.について
180日間のロックアップ、価格のトリガーなし
なので、初値におけるVCの売却リスクはありません
7.について
個人投資家から敬遠されているイメージ、実際にBB期間終了後も担当者からの電話も。。。今週になっても当選って。。。
セカンダリー評価の理由
プライム上場での期待 ↑
翌月末のTOPIX組み込み ↑
海外売出しの需要大 ↑
今後、配当性向30%と年2回の期待値 ↑
初値弱さ ↓→ (ド短期では弱い)
1.について
2022年東証の市場区分再編以降、プライム市場の上場は初値プラス!
2022年10月12日ソシオネクスト 初値3,835円(+5.0%,+185円)
2022年12月14日大栄環境 初値1,710円(+26.6%,+360円)
2023年4月21日楽天銀行 初値1,856円(+32.5%,+456円)
2023年10月25日KOKUSAI ELECTRIC 初値2,116円(+15.0%,+276円)
2024年10月18日インターメスティック 初値2,038円(+25%,+408円)
2024年10月23日東京地下鉄 初値1,630円(+35.8%,+430円)
2.について
IPO後、翌月末にTOPIXに組込まれるという期待値から株価上昇の可能性あり
つまり、短期目線では「公募割れ」、「OA価格」も意識されますが、時間軸を延ばすと本決算発表での配当金など期待値が高いと考えています。
ポイントまとめ
個人的には放って置けない銘柄で分析してみました。
「Zoff」も「東京メトロ」も積極的に参加して、それなりに大口配分いただきましたが、こちらは少しだけ配分をもらい握っています。
(えぇ、素晴らしい企業ということは承知です!)
「サイレントヒット」と名付けただけに
上場後セカンダリーで入りたいと思っていましたので。
というのも、自分の中では
6526ソシオネクスト、6525KOKUSAI ELECTRIC
を彷彿させる流れをイメージしています。
高い技術で高シェア企業であることは事実です。是非、期待です!
それでは、考察が少しでもお役に立てれば嬉しく思います。
他にも引き続き分析してまいります。
ということで、
268A リガク・ホールディングス の分析になります。
ではまた!
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