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子どもが選ぶことのできる居場所

選ぶことのできない「居場所」

中学時代、教室での居場所がなく辛かった。なんとか視野を狭めて、学校では勉強だけを考えて、休み時間も勉強して、自分の世界に逃げた。

高校生になってその環境は一気に変わって、大好きな友だちに囲まれて、こんなに毎日が楽しんだってすごく嬉しかった。仲良くなった友だちに、ポロッと中学時代の話をしたら、「それは辛いね」って手を握ってくれた。

大学に入って、いろんな家族環境の中で育った友だちに出会った。時に涙を流しながら、自分のことを話してくれる友だちもいた。みんなそれぞれの環境の中でもがいて、悩んで、やっとの思いで自分の道を歩んでた。

子ども時代の大半を「家族」と「学校」の中で過ごす人が多い。子どもにとって、その2つの中だけが「世界」だと言っても過言ではないだろう。その世界が楽しければ、安心できる居心地の良い場所であれば、人生明るいし、楽しくなければ、人生ドン底だと思ってしまう。そんな子も少なくはない。過去の私がそうだったように。。。

でも「家族」も「学校」も子どもが自ら選ぶことは難しい。「学校」を選ぶことができたとしても、その学校の中に自分の『居場所』を見つける(作る)ことができるかどうかは、運に近い。

じゃあ、その世界のほかにも違う世界がいくつもあって、1つがダメなら、他の世界に行けるような、子どもたちが自ら選ぶことのできる選択肢がもっとあれば良いじゃないか!!だって、『本当の世界』は「家族」や「学校」の外にも広がっているし、そこにしかない!とかそれしかない!なんてことはないんだから!!!


誰かの「もう一つの世界」に

そんなふうに思った大学4年生。

それから会社に勤めて3年目の頃。相変わらず、子どもに関わる悲しいニュースは絶えず、ニュースを見ながらグサグサと心がエグられるのを感じながら、何もできていない自分が不甲斐なかった。

辛かった頃の自分や涙していた友だちの顔がチラつく日々。

何かできることはないか。疲れることもたくさんある世の中だけど、子どもの休憩所になるような、ひとときでもホッとできるような、そんなことのお手伝いができないかなと。

調べて見つけたのがKacotamだった。

新しいことを始める時、すごく緊張する。でもその時やらない選択肢はなかった。

緊張しながら面談に行き、緊張しながらミーティングに参加し、緊張しながら子どもたちと勉強をした。未だに初めて会う子には緊張するし、勉強を教える前も、「今日はちゃんと教えられるだろうか。楽しんでもらえるだろうか。」と緊張する。

それでも辞められない。

最初は全然話をしてくれなかった子がいつの間にかグイグイ声をかけてくれるようになったり、進路の話をしたり、学校での人間関係について一緒に考えたり、「おくちゃん嫌い!」を連発している子が訪問時間の最後には恋バナをしてくれたり。

学生や社会人、主婦など色んな年代・立場のメンバーと他愛もない話で盛り上がったり、一緒にご飯を作ったり、愚痴を言い合ったり。

そして子どもと向き合いながら一喜一憂している自分と出会ったり。

それがたまらなく楽しい。

「子どもに新しい世界を」と思ってKacotamを始めたけれど、
新しい世界をもらったのは私の方だった。


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