やっぱり生音はいい

本日は、先輩作曲家がお世話になっている方が主宰するアマオケのコンサートに一緒に行くことに

「生オケ聴きたいなぁ」と生音に飢えて密かに機械を伺っていた僕にとってアマオケと言えども渡に船と言った感じ

演目は全てチャイコフスキー
チャイコフスキーが別段好きということもないが久々のクラシックに心躍った

アマオケなので演奏のことを言い出したら仕方ないこともあるけれど、気づきはたくさんあった

普段、コンピュータを使って音楽を作ることが多いし、ライブなんかでバンドやなんだっていうと結局音響さんがいるのでコンピュータの力でそれなりに聞ける音になる

いわゆるクラシック音楽の場合、コンピュータを用いられることはほとんどない完全生音だ

特にオーケストラほどの編成になると、演奏者は何十人となる
そこから立ち上がってくる音響は本当に素晴らしい

コンピュータで音楽を作っていると
「こういう風に音がなるといいな」という理想を形にすることができる
言うなれば妄想を具現化できるツールである

しかし、実際の生音はそういうわけにはいかない
プロオケとなれば徹底した音作りから音響設計まで指揮者によって作り上げられるが、それでも指揮者や演奏者、会場となる空間などの環境によって響き方は変わる

本当に生き物だと感じる

今日の演奏も、音が立体的に立ち上がり
右と左のスピーカーから流される音とは違い
奥行きや高さ、様々なところから音が鳴り響いく
音響としてもぼやけた感じの中から細かい楽器の音が聞こえているという感じ

言葉で表現するのは難しいが、体験しないとわからないのも音楽の魅力だ

もしこれをコンピュータ上で処理しようものなら、一つ一つの楽器をはっきり聴こえるように処理したり、全体のぼんやりした感じをシャープにスッキリさせることだろう
実際、演奏を聴きながらそんなことも思った

でも、今目の前で鳴っている音こそがリアルなのだ
普段コンピュータで行っている作業こそ妄想による理想なのだと実感する

何が言いたいかって
音楽に限らず、僕たちは知らず知らずのうちにリアルとバーチャルの中を揺さぶられながらバーチャルに慣らされてしまっているということ

ここのところ、なぜか無性にオーケストラを聴きたかったから、すごく心の保養にはなった

たまには生音聴きたいな
また近々オーケストラのコンサートに行こう


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