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アートで養うビジネススキル

先日読んだ、増村岳史さんの著書。
知識の定着も兼ねて、感想をまとめてみた。


アートとデザインの違いは?

アートとビジネスの違いは下記である。

<アート>
作り手であるアーティストが自分の中にある思考を表現するもの、または表現の行為
  
<デザイン>
クライアントの課題解決

なるほど。
広告代理店に求められるのは、アートではなくデザイン。
たまにクリエイターのエゴ丸出しのクリエイティブを見るが、これはクライアントの課題解決に寄り添ったものではなく、"ただのアート"。
別にアートとデザインに優劣を付ける気は全くないが、クライアントの事を全く考えないクリエイティブは考えものだなと。


アートで、考える能力を養う

また面白いのが、
デザインが課題解決のソリューションである事に対して、アートは課題提示の側面を持ち合わせている点だ。
 
絵画をはじめとするアートには、様々な情報が含まれている事が多い。

  • 政治思想

  • 宗教思想

  • 時代背景

  • パトロンの存在

これら隠された情報を読み解きながら、アーティストがどういう意図でこの作品を創造したのか、どういうメッセージを伝えたかったかを想像する事によって、考える能力が養われていくのだと思う。


デッサンで、現状認識能力を養う

デッサンの基本は、すごく簡単に言うと、

  • 対象物を正しく認識する

  • 全体像から捉えて、細部に落とし込む

まず、「対象物を正しく認識する」というのは、自分の主観やバイナスなしで、線を線、模様を模様と捉えるといった事。

全体像から捉えて、細部に落とし込む」というのは、初心者にありがちなまずは目から描く、髪の毛から描くといった、ディテールから描くのではなく、まずは全体のシルエットから描くという事。

(こういう基本概念があるなら、義務教育の美術で学びたかった)


まとめ

総括すると、
アートを観賞する事により、考察する能力が養われる。
デッサンを行う事により、物事を正しく認識する能力が養われる。

ビジネスマンたちに、アートが注目をされているのは、こういう所以なのである。


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