運命の出会いも白馬の王子もタキシード仮面もネッシーも探せばいる
見たことが無いものや体験した事が無いことはみんなおとぎ話だと思うタイプだ。
運命の出会いなんて無いし、白馬の王子様も居ない、タキシード仮面はただの変質者だし、ネッシーはハリボテらしい。
だから絶対に、うそ、大袈裟、夢物語、と思っていた、四十肩。
ギックリ腰はわかる。やっちゃったんでしょ?ぎっくり。うんうん、やりそうやりそう。ぎっくり。従兄弟もやってた。
ヘルニア、わかるわかる英語ね英語。英語コンプレックスの私たちは、英語というだけでなんかすげーものだと思いがち。知ってる、椎間板ヘルニア、直訳すと「椎間板が収まってなきゃいけないところから出ちゃったYO」ってやつ。うん、出るかも、うん、あるかも。好奇心で出ちゃうかも。
で、40肩って何よ、年齢+部位って、そんなの全然説明も無けりゃ説得力も無い。
おじさんたちの夢物語でしょ。
年齢+部位で「手が肩の上に上がんなくて」って何よ、まじないか何か?って思ってた。時期が私にもありました。
気がついたのは深夜シャワーを浴びている時、そういえば最近痛みがあるぞって。決定的にものすごく痛いわけじゃ無いけれど、なんか違和感、肩の可動域が狭くなっている。あれ?なんかこれ以上手が上がらない。前方には上がるんだけれど、後方に上がらない。特に背中、背中のチャックを上げるときに寝違えたみたいな痛みがある。毎日(制服が背中チャックなのだけれど)ギリギリ。ギリ今日もチャック上がって着れました、の繰り返し。が、1ヶ月程続いているなという事をシャワーを浴びながら気がついた。
え、なになに、なんで…熱い湯に打たれているわたし、今、40代。
仕事でやり忘れていた事も、思い出せなかった歌のフレーズも、体の不調ですらシャワーを浴びている時に気がつくのは何故だろう。
シャワーでこれなんだから、滝行なんかしたら世界の真理に気がついちゃうんじゃ無いかな、という事もシャワーを浴びながら気がついた。…キリがない。
で、同じ歳で、常日頃体の不調を競い合ってる、みたいところがある看護師さんに「四十肩ってさ…」って話しかけたら「肩関節周囲炎ですか」ってすごいスピードで言われた、それこそまじないみたいに。四十肩ってあだ名らしい。
「なったんですか」ってちょっとにやけながら言われたので、「いや…前方には上がるんだよ、こっちも大丈夫、ちょっとだけ…」ってしどろもどろに言ってたら、「背中ですね、それ全部四十肩の患者さんがよく言うセリフです。」ってスパっとかぶせられて、思い出しました。ああ、彼女うちに来る前は整形で働いてたな、って。
だから、世の中には運命の出会いもあるかもしれないし、白馬に乗った王子だって乗馬クラブに行ったらいるでしょう、タキシード仮面の仮面はハロウィンだけにしてほしいけれど、ネッシーはネス湖の水を全部抜いてみるまで居るか居ないかわからない。
今日から私は四十肩。2023年春。
ところで、四十肩は50になると五十肩というあだ名に変わるらしい。四十も五十も一緒らしい。過日さっちゃんがさっつんになった様に(大阪人が転校してきた)。ムーヤンがムーチョになった様に(カラムーチョ発売)。
やっぱり少し、信用できないな。
次回はムーチョとのデートのお話です(気が向いたら)。
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