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34日目*散歩で出会う未来。

「トイプードルって毛が抜けないんでしょ?」


朝の犬との散歩、登校時間と重なった。
娘とその友人たちを見送って学校の校庭の外を一回り。

校庭には朝練する陸上部の子どもたちや、これから教室に入っていく子どもたちがいっぱい。


とはいえ、田舎の少子化が目立つ場所なので、子どもたちが全員外に出ていても、だいぶ余裕ある校庭だ。


ん十年前の私たち世代の子供の頃は、マンモス校だったと近所の人が、何度も教えてくれていた。


校庭の広さと生徒数の比率は合わなくても、元気な声は、校庭中に響いてる。朝だと言うのにお行儀の良いが、活気が溢れる声、元気をもらえる。


「おはようございます!」

と先に言ってくれる子、後から返してくれる子、恥ずかしそうにする子や警戒する子、様々だけど足取りは軽やかだから、学校は楽しいところだと各々思っているのかな?


そんなことを思ってそろそろ、学校一周が終わる頃。小学一年生くらいの男の子に出会った。


「おはようございます」
と声をかけると彼は、恥ずかしそうに微笑みつつ「おはようございます」と返してくれた。いつもは、これでおしまい。


けれどその子は、話を続けた。
「トイプードルって毛が抜けないんでしょ?」



しっかりした口調、ランドセルが様になってる感じとか、一年が過ぎるのは、早いものだと感慨深いものがある。


話しかけられたことと、その成長が嬉しくって、話が弾ませる。


校門までの数分間。
彼との会話は、犬のこと、家族のことへと飛躍した。


別れ際、
「いってらっしゃい、楽しんでねー」
と、つい娘と同じような声掛けをする。


スキップのような足取りで彼は昇降口へ向かう。


あ、娘もあの頃があったな。
小学一年生は、ランドセルに背負われて、小学二年生は、それが様になり、小学三年生は、コロナで多くの時間一緒にいられて、嬉しくて、小学四年生は、離れる時間が増えていき、小学五年生は、言うことが生意気になって。


今は、もうすぐ背を超えられる。
私のお腹あたりにあった頭頂部、もう見えない。


あーあ、早いな。
そんなことを思いつつ、彼の背中を見つめる。


未来は明るいね。


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