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8冊目*感性のある人が習慣にしていること(SHOWKO)


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感受性を叩き売る人

他者からの評価でよく「感受性豊かだ」と言われてきた。私自身もそれを自負している。家庭環境が幸運にも芸術や文化に触れることが多かった。

だからと言ってそれに特化した人生は歩んでないが、そういう道もあることを知ったことは幸せだと思う。

子育てをしていると「感受性豊か」とかEQ(心の知能指数)なんて言葉に触れる機会が、信じられないほど多い。

感化されやすい時期でもあったがゆえ、頭振り乱して「感受性!!」と押し売りをしていたかもしれない…それに見ないふりをしてきたが、ここ数年薄々感じてきたが、子供からすると、はた迷惑だったのではないだろうか。

そろそろ思春期の入り口に到達しそうな我が子の興味は、違うところにある。美術館に行っても、舞台を観に行っても、悲しいくらい興味を示さない。お腹を痛めて産んだとはいえ他者だということだ。

感受性と感性の違いとは

「感受性」体験はここまでにするとして、こちらの本を選んだのは「感性」のある人という答え合わせがしたかったからだ。

そう、またまた無知を晒すが「感受性」と「感性」を同じと捉えてたのだ。

そもそも、感受性と感性の違いとは…

「感性」とは、様々な物事を見聞きしたときに生まれる心の動き、感覚的に受け止める力、ということを意味する表現である。
外界の刺激や印象を感じ取る力のことを「感受性」という。
物事を感覚的に受け止める力という意味では「感性」と共通しているが、「感性」の場合は、受け止めたものを絵や音楽といった何らかの形で表現したり創りだしたりする力も含まれる。
具体例としては、夕焼けをみて美しいと感動する心の動きが「感受性」、それを詩や絵画、音楽などで表現する力までが「感性」ということになる。
つまり、「感受性」は「感性」よりも情緒的なものであり、「感性」は「感受性」よりも意味が広く能動的に働くものと言える。

Weblio国語辞典

と言うことらしい。
思慮と感覚、つまり感受性は受け止めるまで、感性はその先といったニュアンスだろうか。

勘違いをしていた。
そもそも、子どもたちは感性のある人々だと思う。彼らは様々なものを受けとり表現をしてくれていた。それだというのにその手を止めて、次の「感受性」の種ばかりを見せつけていたのではなかろうか?

子供だけではない。
自分自身の人生において、どうにもこうにも中途半端な感覚があるのだが、表現をしてこなかったからだろうか。小さい時からの夢、何かしらの表現者になることをふと思い出した。

本書に書いてあるのだが、感性は養う事が出来る、天性のものではなく後付けでつけられるとのことだ。

習慣というから難しいことは、ほとんどない。
ただ丁寧に生活している印象だ。

観察し、整えて、視点を変えて、好奇心をもち、決める。この5つの項目からなるとのこと。(お!また好奇心!!)

これを書きながら、ゆっくり窓から見える景色を眺めている。そんなふうに過ごす時間はいつぶりだろうか。春から夏に移り行く時期の緑が、太陽の光を浴びて日に日に濃くなっている。耳の奥で蝉の声が鳴く。夏が待ち遠しいような、あの暑さが忌まわしい様な…今現在の語彙力を持って説明してみたが、難しい。

観察。感じたことを表現したが、心が穏やかになった気がする。この景色を陶芸家でもある作者は、作品に転換していくのだろうか。

彼女の作品を手に取ってみたい。

守破離という言葉

本書で一番惹かれた言葉「守破離」
守は、師や流派の型を忠実に守ること
破は、学んだ型を基準に自ら新しく学ぶこと
離は、独自の新しい型を学んでいくこと

というのだが、私の大好きな歌舞伎役者・十八世中村勘三郎丈が言っていた記憶がある。歌舞伎の世界にハマるきっかけを作ったのが彼だ。野田秀樹氏とタッグを組み作った作品で若い客を呼んだ。

敷居が高いと思われていた歌舞伎の舞台が、気軽に行けるものなんだと感じた。ただそれは、裏で並外れた努力によって蓄積した感性だ。想像なんてできやしない。

型がなければかたなし、崩れてしまう。
けれど、そればかりでは途絶えてしまう。

自分に置き換えてみる。
まずは、種々様々な決め事は出来ているだろうか、当たり前になってしまった時点で徹底的に見直してみる。すると新しい視点が生まれてくるのではないだろうか。

命尽きるまで学ぶこと、それが人生。
祖母が教えてくれた言葉だ。つい忘れがちになるけれど、二人きりで話したあの空間をふと思い出した。時には歩をゆるめて、その時の空気を感じ表現しようとゆったりと決意して本を閉じた。

「感性のある人が習慣にしていること(SHOWKO)」 https://www.amazon.co.jp/dp/4295406406/ #読書管理ビブリア

読書管理ビブリア

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