見出し画像

昔インドに白檀は無かったのかもしれない?

皆さん白檀と言う香木はご存知でしょうか?
香木の中で、世界で一番消費されている大変人気のある香木です。もちろん、日本のお香でも白檀は一番消費されています。
白檀の主な産地として有名なのはインドのマイソールで、ここで採れたものを老山白檀と言います。
白檀は温暖な気候でしか育たないため、残念ながら日本では自生していません。
日本にはどんな国から白檀が輸入されているのか見てみると、国内に入ってくる白檀の数量の順位(2015年調べ)では、1位はやはりインドのようです。

白檀輸入量順位(2015年調べ)
1位インド、2位インドネシア、3位台湾、4位中国、5位スリランカ、6位フィジー

輸入量だけを見ると、台湾や中国で白檀が生産されているようにも見えますが、それは台湾や中国がインドやインドネシアなどの他国より輸入したものを、さらに日本に輸出しているからだそうです。

古くより日本で扱われる白檀の多くは兵庫県の神戸港から入ってきます。神戸港は、白檀の輸入量が日本一多く、日本の約70%の白檀が神戸港から輸入されています。なぜなら、兵庫県はお香生産量日本一の淡路島があり、お線香の生産が全国の約70%を占めているからです。

そんな、日本のお香とも深く関わりのある白檀は、インドが原産と勝手ながら私は考えておりましたが、どうやら違うのかも知れないようです。

諸説あるようですが、私が聞いた話について述べさせて頂くと、

白檀(sandalwood:サンダルウッド)はサンタラム(Santalum)属の木の中で香りがする幾つかの種を指し、インド産の老山白檀はサンタラム属のアルバム(album)種になります。(アルバム種以外の話はここでは割愛致します。)
現在、アルバム種はインドとインドネシアの小スンダ列島周辺、オーストラリア北部に自生していることが分かっており、昔から自生していたと考えるところですが、違う説があることを聞きました。
もともとインドに白檀はなく、インドネシアの小スンダ列島に自生しており、香りが良い香木を商人がインドに持っていき移植したのだろうと言う話です。(オーストラリア北部には鳥が運んだのではと言う話もあります。)

本当の話なのか自分なりに考えてみました。

白檀は半寄生植物で、育てるには寄生できる植物と一緒に植えてやる必要があり、その知識がなければ植林はできません。しかし、昔のインドでは家の軒先などに白檀を植えていたと聞きます。
また、小スンダ列島やオーストラリア北部はご近所同士ですが、インドは遠く離れており、同じ種が遠くにあるのは不自然ではないか。


そう考えると、納得のいく話です。

この話を知った後では、原産地ではないインドの老山白檀の品質が一番良いものとされているのも面白いものだなと思いました。

これはあくまで、一つの仮説です。
気になる方はご自分で答えを探してみてはいかがでしょうか。


白檀の香りを知りたい方はいつきのネットショップで購入できます。

白檀とは何か?もう少し知りたい人は以下のコラムがお勧めです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?