新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として 厚生労働省 首相官邸 のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
見出し画像

withコロナ時代にお香ができること

こんにちは、お香の専門店・香雅堂の山田悠介です。前にnoteの記事を書いた頃とは、社会の状況が一変してしまいました。私たちの店にも大きな影響が出ています。この記事では、新型コロナウイルスの流行以降、香雅堂に起きた変化や、これからのお香の役割について出来る限り前向きに考えてみたいと思います。

コロナウイルス流行への対応と経営への影響

緊急事態宣言が出る前から、自分たちにできそうな対応として、店舗の短縮営業と電車通勤の廃止=父とわたしの二人でスタッフを車で送迎していました。

そして宣言が出てからは、翌日より店舗を完全休業。スタッフも週1回のみの出勤(その際は車で送迎)として、そのほかは在宅ワークに移行しています。

これらの意思決定は、1. 感染拡大の防止という社会的責任を果たす必要があること、2. スタッフの心身を守ること、という2点に基づいて行いました。

……と、ここまでサラッと書いてきましたが、経営への影響は甚大です。当然のことながら、お店を開けなければ店頭販売による売上はもちろん、2Fのお稽古場で行われるお教室や体験イベントから得られる収入がゼロになります。

withコロナ時代のお香の役割

とはいえ、種類や量は違えど「苦しい」のは皆一緒。そんな中で香雅堂は何ができるのかを出来る限り前向きに考えてみようと思います。今回は経営視点ではなく、お香がいまの暮らしのなかで果たせる役割について考えます。
※2020/4/24時点での感覚に基づきますことご了承ください。

まず、あらためて思うことは、お香は「贅沢品」であるということです。いわゆる生活必需品ではないし、買い占められるような商品でもありません。それでも役立つシーンがあるとしたら、どういうところか考えてみたいと思います。

画像1

お香の役割その1:気持ちを切り替えるために

以前から行っていた、お香の役割についてのユーザーアンケートで、圧倒的に多かった回答として「気持ちを切り替えるためにお香を焚く」という意見がありました。

在宅ワークをはじめ家で過ごす時間が増え、しかも、外で気分転換をすることも難しくなりつつある状況のなかでは、火をつけてお香を楽しむという一連の行為は、いままで以上に気持ちの切り替えに役立つのではないでしょうか。

忙しくパソコンで仕事をする方々の心をやわらげることができるかもしれないと思っています。

お香の役割その2:穢れを払う感覚

いまの状況が続くと、それぞれが自身の衛生感覚を(無意識的にも)見直していくのではないかと思っています。

もちろん、お香に除菌や免疫力の向上といった客観的な効能があるかはわかりませんので、直接衛生に寄与できるわけではないでしょう。和の香りの世界では、効能を客観的 / 化学的に表現するところはあまり見かけません。

ただ、お香の主観的な効能を集めた香十徳(※)という漢詩のなかには、「清淨心身=心身を清浄にする」「能除汚穢=よく穢れを除く」という句があります。このような力を持つと古くから信じられてきた、というところまでは言えると思います。

香十徳、掛軸、20世、宗匠 (3)

※北宋の詩人、黄庭堅(1045-1105年)によって記された漢詩で、日本では「一休さん」の説話でも知られる一休宗純によって広められたと言われます

香りや煙によって、みなさんの気分を浄化することはできるかもしれない。そういうふうに考えています。

お香の役割その3:家でできる学び、としてのOKOLIFE

画像2

時代の変化にあわせ、生活からビジネスまでさまざまな領域でパラダイムシフトを迫られる。そういったなかで求められるものとして「学び」があると考えています。激しい変化に揺さぶられすぎぬよう、古くから続くものに触れたり、学んだりしたいと考える人が増えてくるのではないでしょうか。

どうやっても宣伝にしかならないのですが、私たちはいま構想中のお香の定期便 OKOLIFEを通じて、1,500年のお香の歴史を学ぶことができる仕組みをつくりたいと考えています。構想はコロナ以前からあり、あくまで偶然ではあるものの、いまの時代に生きるうえで役に立つサービスをつくることができるのではないかという手応えを感じています。※6月14日頃にWEBリニューアル&リリース予定。以下リンクよりご覧ください。

お香は生活必需品ではありません。しかし、気持ちを切り替えたり、穢を払う感覚を得たりできる。お香の歴史に触れ、学ぶこともできる。厳しい事業環境ではありますが、「いまお香にできること」を考えながら、日々仕事をしていきたいと思います。

【連載】お香と100年、生きてみる
オープン・フェア・スローをキーワードに活動する香木・香道具店「麻布 香雅堂」の代表・山田悠介が書くnote。謎に包まれた和の香りの世界のことを、様々な切り口から紹介させていただきます。既にお香が好きな方に、潜在的にお香を必要としている方に、この連載を通じて少しずつご興味をお持ちいただけたら嬉しいです。

【プロフィール】山田悠介

香雅堂代表。1986年、東京の麻布十番に生まれる。「悠さんのランドセルは香りでわかる」と言われる様に和の香りと共に育ち、約10年前から香雅堂に関わる。テニスを中心としたスポーツ・村上春樹さんをこよなく愛する、2児の父。家業・家庭・自分の時間、細く長くバランスよく、中庸に100年生きることを目指しています。

続きが気になる方は

OKOPEOPLEとお香の定期便OKOLIFEを運営するOKOCROSSINGでは、OKOPEOPLEの最新記事やイベント情報などを定期的にニュースレターでお届けしています。記事の続編もニュースレターでお知らせいたしますので、以下のフォームからご登録ください。

編集協力:OKOPEOPLE編集部

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

うれしいです!
18

この記事が入っているマガジン

OKOPEOPLE - お香とわたしの物語
OKOPEOPLE - お香とわたしの物語
  • 43本

お香の交差点 OKOCROSSING が運営する、香りから様々な人の「わたしの物語」を編み集めるプロジェクトです。

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。