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【職歴エッセイ①】仕事も恋愛も……選択って難しい

 新卒で就職した会社を2週間で辞め、その後もなかなか長く続けられる仕事に出会えませんでした。
 「忍耐力のないやつだ!」などと言われたこともあるし、「勢いで行動している」と非難されることもありましたが、私には私なりの考えや価値観があってしてきたこと。誰に言い訳するわけではないけれど……まずはそこからしたためてみようと思います。


仕事も恋愛も「ダメなら次」でいいと思う

 
 恋愛依存症、恋愛至上主義、恋愛体質、恋愛脳――どの言い方もしっくりきませんが、とにかく私にとって恋愛は重要事項であり、常に考えの根底にあるものです。
 それもあってか、私は仕事と恋愛・結婚は同じようなものだと捉えています。

 就職活動はお見合いや合コン(偶然の出会いや紹介などのケースもあり)と同じ。内定は告白・交際の成立と同じで、入社してしばらくは恋愛期間のようなもの。そこで上手くいくこともあれば、振ったり振られたり、ケンカ別れをしたり、何らかの事情で泣く泣く破局することだってある。
 恋愛も仕事も、好きだったり楽しかったり、メリットが大きかったりすれば自然と続けられるし、一度嫌いになったり信じられなくなった相手と関係を続けるのは難しい。気持ちだけでなく、状況や周囲の環境も関係してくる点も、仕事にも恋愛にもいえることだと思います。

 「仕事と恋愛を一緒にするなんて不真面目だ」などという考えの人もいるかもしれません。実際、私が過去に「仕事と恋愛は同じ」と主張をぶつけた相手の中にも、明らかに不快感を示してきた人がいます。
 それはカップルのケンカでよくあるような「仕事と私(恋愛)どっちが大事なの?」という話と同じで、その人にとっては仕事が大切、私にとっては、仕事も恋愛も同じくらい大切だけど、恋愛を中心に物事を考えがちという違いがあるだけ。どっちが正しいとか間違っているとかはないのだと、私は思います。

仕事だと「3カ月頑張れ」と言われる謎

 4月19日、「羽鳥慎一モーニングショー(毎週月~金、朝8時放送)」で、この4月に入社した新社会人が次々と退職しているという話題を取り上げていました。

 「CIAO(ちゃお)ちゅ~る」で名をはせた「いなば食品(静岡市)」で、「採用時の説明と違う」と入社辞退が相次いだというニュースも各所で報道されています。

 まだ右も左もわからないうちに「やめる」と決断することには、賛否両論あると思います。「せめて3カ月は耐えてみなよ」「最初はそんなもんだよ。慣れたら変わるよ」という人も多いでしょう。
 私自身、新卒で入った会社を入社2週間足らずで退職したが、「もう少し続けてみなよ」と説得してきたり「忍耐力がない!」と説教をしてきたりする人が多く、辟易としてしまったのを覚えています。
 余談ですが、こういうとき、「3カ月」「3年」と、「3」がつく期間を指定してくる人が多いことを、いつも不思議に思います。

 もしもそれが、スピード破局――しかも、1番好きな人ではなく「ヤバい、そろそろ私も彼氏を作らないと」「とりあえずこの人でいっか。スペックいいし」程度で選んだ相手との話だったらどうでしょう。別れたい理由が相手に嘘をつかれたり、隠し事をされたり、「話が違った」ということだったら。「せめて3カ月は耐えてみなよ」とアドバイスする人がいるでしょうか?
 私が親しい友人に相談されたとしたら、「3カ月耐えろ」なんて言えません。だって不満や不信な点がある相手とずっと一緒にいても、いつかまた同じ壁にぶつかると想像してしまうから。相手を変えるのは難しいし、相手が自然と変わってくれることを期待しても、そううまくはいかないことの方が多いと思います。

 「男なんて星の数ほどいる」とよく言うけれど、同じように企業や仕事だってたくさんある。選べる状況にあるのなら、相手や環境を変えようともがくより、心機一転、新しい可能性を探ったっていいのではないかと思います。

最後に 

 長々と取り留めなく書いてきたが、そう頭では思っていても、仕事も恋愛も「ダメだから次!」と割り切れないこともたくさんありました。「ダメなところもあれば、好きなところもある」と迷ったことだってあるし、「この人(この会社)を逃したら他にないんじゃないか」と考え、執着してしまうことだってありました。
 「あのとき別れなければ」「あのとき退職しなければ」「あのときあっちを選んでいれば」なんて後悔だって数えきれないほどしてきました。
 
 だからこそ、仕事も恋愛も……選択って、幸せって、難しい。

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