二日酔いの立ち回り方
アラサーに突入してから、酒の残り方が変わっちまった。
学生の頃や20代前半の頃はやっすい畜生ミテーな焼酎を大量に飲んだりもしたけれど
もうダメ、絶対ダメ、覚せい剤ダメ、絶対。
寝る前、もしくは寝起きすぐに二日酔いを実感したらとりあえず泣くことにしている。
だって痛いし、気持ち悪いし、苦しい。
脱水で身体がカラッポなのがわかるけど、動けない。
だから丸まって泣く
とりあえず泣く
なけなしの水分が流れていく
脳みそがどろどろに溶けて穴という穴から垂れ流しになってる気がする。
脱水だとわかっていても水分を取りに行けない
頭痛を収めるための薬にも手が届かない
泣く以外の手段を持ち合わせていない
先日の記事でも精神的幼女の話をしたが、ここでも精神的幼女が出てくる。
私はいつだって精神的幼女と一緒に生きていて、そいつは隙あらば私の表面上に出てこようとしてくるのだ。
布団を掴んで丸まってエンエン泣き尽くしたら、次に迫るのは時間である。
社畜アラサーに2連休などほぼない。
つまり二日酔いになるくらい飲み呆けた次の日は大体仕事なのだ。
ヒィ、困った。
今日も気取った服装とメイクをして、気取って仕事をしなくてはならない。
とはいえアラサーに突入してから気取り方もだいぶ変わった。
というか若いころは地獄の二日酔いでもそれなりに気取れたのだけれど、アラサーの二日酔いは深刻で、気取ろうにもある程度限界がある。
どんだけ頑張って取り繕っても二日酔い顔はもはや隠し切れない。
このマスク時代に唯一感謝するのは二日酔いでも誤魔化せることだろうか。
自分で鏡を覗き込んでビビり散らしてしまうくらい、寝起きの二日酔い顔はヤバい。
なんか見たことない知らないオバサン…むしろオジサンが鏡の中に突っ立っていてこっちを見つめてくる。
何度見ても知らない人なので、初めましての気持ちでニッコリ微笑むと、鏡の中からニッチャリ微笑み返してきてくれる。
ヒィ、ヒィ…。
そんなことはさておき二日酔いの身体を無理矢理起こし、仕事へ行く準備を進めなくてはならない。
まずするべきことは水分補給だ。
私は家では小岩井の純水ぶどうジュースを常飲している。
安くて美味しくて人生の相棒のような飲み物だ。
気取ったアラサーがインスタやツイッタには載せない、耐久性に優れたピカチュウのアクリルコップに小岩井の純水ぶどうジュースをたぷたぷと注ぎ、ぐびぐびと飲み干す。
しばらく空っぽだった身体が驚いて、一気に水分が身体中に行き渡っていくのがわかる。
二日酔いなんて最悪以外のことがないが、この空っぽの身体に水分が行き渡る感覚だけは嫌いじゃない。
畜生のような私でも、生きているのだと実感する。
そして小岩井の純水ぶどうジュースに叩き起こされた私の内臓がブチギレて反抗を開始してくるのも想定済だ。
ピカチュウのアクリルコップとペットボトルをそれぞれ両手に持ち、トイレに向かい、飲んでは出す、飲んでは出すの強制体内クレンジングを始める。
これ、水やお茶だと逆にやばい。
水やお茶はそのものにあまり味が無いので、出す時にすごいダイレクトに味覚にも攻撃してくるから注意(いらん)
色々試行錯誤のうえで辿り着いたのが小岩井の純水ぶどうジュースで、安いわりに味がしっかりしているので飲んでは出すコストを過度に気にする必要もなく味覚への攻撃力も少ない、つまり神の雫。
ろくでもない話だが非常におススメなのでぜひ試してみてほしい、クソ。
一通り強制体内クレンジングを行い、吐き気を乗り越えることが出来たら、太田胃散をかち込む。
これに関しては説明するまでもない、荒れた内臓をそっと優しく包み込み、反抗をおさえてくれる。
そしてすかさずバファリンもしくはイブもかち込み。
脳みそ付近で暴れまわる虫に効く、効け、てか効かんと困る。
ついでに常飲しているスティック青汁を粉のまま口の中に放り込み、オルビスの飲むスキンケアパウダーと、その他諸々サプリを飲み干す。
この辺に気取ったアラサーの現実がみっちり詰まっている。
気取ったインスタやツイッタには、粉のまま口の中に放り込んでますなんて書けやしないのだ。
ここらへんまでこなせば身体はだいぶ落ち着きを取り戻し、仕事モードへの切り替えが始まってくる。
二日酔いの身体にはカレーかそば、もしくはブタメン。
我が家にはアマゾンで爆買いした、いなばのバターチキンカレーのパックが山積みになっている。リアルに30食くらい。
そばは個人的にはセブンかローソンの冷凍食品コーナーにあるやつが美味い、自分で茹でるドシンプルなかけそば。マジで身に染み入る。
ブタメンはダイソーで2個100円を棚全部買い占めをよくしてる、すごい食う、気取ったアラサーは食に興味が無いのでブタメン食っときゃオールオッケー。
この3パターンのどれかをとりあえず胃の中にぶち込む。
もうさいっこうだよね、わかるでしょう。
二日酔いの時に食うカレーとかけそば、そしてブタメン。
通常時には何も感じず食べるのに、二日酔いの時だけやたらと美味い。
生きててよかった、今日も頑張れる、気取りエネルギー充電中。
どんだけ気取ったインスタやツイッタでキラキラ女子ぶってても、全員ほんとはこんな生活してると思う。一部違うかもだけど、大多数。
そんなの当たり前でわかりきったことなのに、皆そんな生活してるわけない!ってフリして、今日食ったわけでもないいつかのサラダランチの写真とか載せるわけ。
ヒィ。
あんたらがキラキラぶってる間、こっちは鬼の二日酔いだぜ。
こっちのほうがよっぽどキラキラ加工必須だぜ。
ここまでくればもう大丈夫、今日も人間になれる。
あとはいつものようにお風呂に入って、いつものように身支度を整えて、いつものように出勤する。
まだ若干内臓は痛むけど、耐え難いものではないしぃ。
向上心のないものは馬鹿だ、とKと私は言い合うが、年を重ねてもそもそも二日酔いにならないようにするという学びはなくても、二日酔いのしんどさを最大限軽減させる手段の学びはきちんとあるので胸を張って生きていくのだ。
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