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トマトのすき焼き

月曜日に放送されたNHKの番組
『100分de名著』今回は「林芙美子」の回で、番組紹介のCMが面白そうだったので全く知らない方だったけれど録画しておいた。

翌日火曜日の今日、番組を見てみると一冊一行も読んだことのなかった著者のことが一気に好きになった。

林芙美子の名前よりも森光子の舞台『放浪記』ときいてピンときた。
でんぐり返りの森光子のあの原作者なのか!
毎度、不勉強ならではの新鮮な驚き。

番組が面白かったのと、地元が近くまた幼少時代も売れるまでも苦労していた上に、文壇からは嫌われていたらしいという話や、物怖じしないつっぱったような物言いや詩、生活にまつわるエピソードがどれも面白くて、戦前の女性のイメージとは掛け離れておりカッコよくて、
書いてる文章も考え方も、現代を生きる女性のみならず、きっと今なら男性にも、どんな世代にも楽しめる作家なのでは?と思った。

いや、すみません、まだ一行すらその作品を読んでないくせにしゃしゃりました。読みます!

因みに「放浪記」は林芙美子本人は黒歴史というような作品らしく、日記文学はまさに現代のブログやnoteみたいなもの?かと思うと、
それなら私も、分かる、わかるわ〜芙美子さんわかりみ〜と、また、立派な作家に対して厚かましい気持ちがわいてしまい、出来上がった物を何度も何度も執ように書き直しをするあたりも、自分にも心当たりがありありで、一気に好感がもてた。

来週月曜日も番組は林芙美子だ。
楽しみだな〜。

もっと知りたいと思いWikipediaをみたら、
番組では散々おもしろエピソードがあれこれ出たのに、Wikipediaでのエピソードではあまりにも短い資料しか載っておらず、唯一のエピソードは
「トマトのすき焼き」についてだった。

昭和23年(1948年)の『主婦と生活』6月号に「林芙美子のトマトのすき焼き」が紹介されている。「6ミリくらいの輪切りにしたもぎたてトマトをバターかラードを溶かしたフライパンで焼き、煮えたところで牛肉を乗せ、火が通ったら醤油と甘味料を入れる」としており、戦後3年しか経っていない当時は配給制の砂糖は貴重品であり、ズルチンやサッカリンなどの人工甘味料を代用したと思われる。品種改良した現代のトマトと違い、当時のトマトは甘味を加えた方が美味だったものか「初夏には格べつおいしいものです」と載せている。

Wikipedia   「林芙美子 エピソード」より


嘘でしょ。

実はこの録画を見る前にみていた、というか流れて、ついさっき見た『キューピー3分クッキング』で紹介されていたのは『トマトすき焼き』だった。。

(プチ) 鹿島さん、これって、す
「スピッてます。」

ですよね!!!???
こんなことあるんかい。と、架空の
プチ鹿島さんが登場するくらいに、ひとり驚き。

3分クッキングでみた「トマトすき焼き」はあまりにも簡単で美味しそうで、この時期の我が家の冷蔵庫にはトマトがたくさん。こらあ、やってみよ。いつかやってみよう。
牛肉ないから、いつか買ったら、やろう。
と思っていたばかりだった。

いつもならテレビは流し見で、ついているだけのような状態。
ここまで気を惹きつけるほどに、美味しそうだったんだ「トマトすき焼き」は。

これは、、もうでた、トモダチだ。
呼ばれているんだな。
林芙美子、そしてトマトすき焼きに。

こらあもう今夜絶対にトマトすき焼きを食べなきゃバチが当たりそうだ。

雨雲を気にしつつ夕方プールへ行ったその帰り。すぐそばの近いスーパーには寄らず、
この時間なら、きっともうあそこのスーパーは半額シールを貼る頃だ。ひとつ、ふたつ、スーパーを通り過ぎて三つ目のスーパーへ。

ここに牛肉がなかったらもう、もとの道を戻る時間も気力もない。

精肉コーナーへ足早にいけば、
ひとつだけあった。

和牛。すき焼き肉。
「半額」

ディステニー感じた。
薄切りの5枚1890円の半額肉、945円。

それでも、今日はただの火曜日。
決して安くはないんぞ。と、自問。

でも、もうもう今夜は林芙美子が、宇宙が、
3分クッキングが、献立を決めてしまったので。

和牛、迷わず買った。


因みに「すき焼きのたれ」が少し残っていたから、それ、使ってしまった。
3分クッキングも芙美子レシピも知りながら。


めちゃくちゃ美味しかった。
めちゃくちゃ美味しかった。

幸せだった。
林芙美子もきっとこれを食べている間、
幸せだったろうな。

因みに我が家、すき焼きのたれ以外は全て
3分クッキングに習ってやりました。

山椒の実はありませんでしたので、鉢で瀕死の状態だった山椒の葉を切り刻み、これがかなりよかった。

林芙美子レシピでもいつか調理したい。
もちろん、3分クッキングの先生のやり方でも。

その前に放浪記も読みます。
読む。

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