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寺山修司風のことばたち

寺山修司風というのは烏滸がましいかもしれませんがよく読んでいた時期にできたことばたちなので、「寺山修司風」と銘打つことをお許しください。


赤い服着て地獄をめぐってやるわ!
それくらいしか楽しみなんてない!

外出自粛でくすぶっていた


からからと 君の足音は転がる車
ふたつの車 転がして
どこまでもゆく地獄めぐり

車椅子を見て

撫子買った 夕べに枯れた
鬼灯買った 朝には落ちた
何を買ってもどうせ土くれ

夏が暑いのでやる気がなかった

青い海を渡った風は
西で赤くなった
飛び出したひとり
空を思いながら
沈んでいった

戦争特番のようなものを見て

どっかしら壊れてんのよ、人間なんて
直す医者なんてのはいない
人間に直せるわけがないの
ああ、だからみんな
神さまに祈ってるんだわ、
人間をどうか直してくださいって

そう思わないとやってられないこともある

ほんと!
なんていうのはむろん嘘!
嘘つきだけが正直もの

素直に生きたい

液晶にうつる我の醜さに
呻いて書き込む誹謗中傷

突然のロード画面、真っ黒な鏡が醜悪な顔を映してしまう

そのカボチャ悲しい顔してる、
そんなこと言った妹はあした命日

どてカボチャ? を見てひとこと。きょうだいは生きてる。

賽の河原に石積んで、
積んで積んで倒して積んで
いつまでたっても帰れやしない
なぜってここは現世だから
現世なんてみいんな地獄

終わらない病気の蔓延、ひとの功罪、地獄の現出

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