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SOTY2023 (The Best Songs of 2023)

The Best Songs of 2023です!Song of the Year 2023です!
先日、旧Twitter(現X)でフォロワーさんに聞いたところ、どうやらSOTY(Song of the Year)という単語は浸透していない、使ってる人はほとんどいないらしいです。ならばThe Best Songs of 2023が一番しっくりくる言葉でしょうかね?TBSO2023?もう分かりません。

さて、ジャケット画像に関しては、シングル発売された曲はシングルジャケットを、シングル発売されたが配信のみでジャケットのないもの、アルバム収録のみの曲はアルバムジャケットを使用しております。


20位から11位

20位 Take That "Windows"
The Hollies直系のようなポップ・ロック。僕のTake Thatのイメージはジミー・ペイジと御近所トラブルを繰り広げたロビー・ウィリアムズですけど、もういません。

Take That "Windows"

19位 Sum 41 "Rise Up"
blink-182がオリジナルメンバー復帰して再生したのと対をなすように、Sum 41は2月に出る次作を最後に解散が決まっています。僕が音楽を聴き始めた頃に大活躍していたバンドが終焉を迎えるのは、やはり寂しいですね。ラストアルバムからの先行シングル。

Sum 41 "Rise Up"

18位 Fall Out Boy "Love from the Other Side"
Fall Out Boyの8thアルバム『So Much (for) Stardust』のオープニングトラック。アルバム自体は軟派ポップすぎてパンクじゃありませんでしたが、この曲はカッコいいです。特にイントロ。「アルバムはイマイチ好きになれないが、1曲だけ好きな曲が入っている」は僕によくあるパターンです。

Fall Out Boy "Love from the Other Side"

17位 Måneskin "Gossip"
大ヒットアルバム『Rush!』より4曲目のシングルカット曲。トム・モレロが参加してギターを弾いてますが、誰が聴いてもすぐトムだと分かります。曲のイントロパターンは、完全にWhite Stripesだと思いますけど。ダミアーノ・ダヴィドが「アメリカなんてこんなもんだろ」と歌ってます。

Måneskin "Gossip"

16位 The Beatles "Now and Then"
音楽史上最大のアーティストThe Beatlesによる「最後の新曲」。
僕の周りでは発表の経緯なども含め、否定的な意見が多かったです(オールドファンの父親は素直に喜んでいたが)。
僕も最初にAI使用報道に接した時は拒絶反応を示したひとりでした。しかし、元になったジョン・レノンの低音質カセットテープからジョンの肉声を抽出する際に使ったと知り、聴いてもいいかなという気持ちになりました。ジョージ・ハリスンは生前、カセットのジョンの声が粗すぎてBeatlesの曲としてセッションすることにNGを出していたからです。
しかし、テクノロジーの進歩は凄いですね。トラック化不可能と思われた低音質カセットテープから「ジョンの歌声」と「ジョンの弾くピアノ」を分離できるのですから。まあ相手がBeatlesなので、当然大きな資本が集まり、結果的にこのような一大事業が成立したんでしょうけど。
肝心の曲自体は54年振りにBeatlesとして全英1位を獲得しましたし、悪くないと思います(4分越えは長く感じるかもしれませんが)。
Beatlesに馴染みがあり「最後のMV」を見ただけで情緒的になる僕みたいな層ではなく、突然この曲を提示されたライト層にどう聴かれるのか?はかなり興味があります。

The Beatles "Now and Then"

15位 Butcher Babies "Beaver Cage"
ダブルフロントウーマンのハイディ・シェパードとカーラ・ハーヴェイによるグルーヴメタル・バンド。デビュー10周年を記念したダブル・アルバムからのシングルカット。上手いんだけどテンションがおかしい。笑ってしまった。

Butcher Babies "Beaver Cage"

14位 Everghost "Instinct"
米国デトロイト出身のメタルコアバンドEverghostのデビューシングル。メタルコアも細分化されて来たので正確な位置付けはよく分かりませんが、しかしブレイクダウンは強烈。今後に注目なんですが、この後リリースされたシングル数曲はイマイチでした。

Everghost "Instinct"

13位 Linkin Park "More the Victim"
『Meteora (20th Anniversary Edition)』より。正確にはSuper Deluxe Box Set内の『Lost Demos』より。アウトテイクだけでもEP1枚分以上あるのが凄いです。しかもハイクオリティ。アルバムを作るには、それだけ曲を用意しなけりゃならないんですねぇ。

Linkin Park "More the Victim"

12位 Architects "Seeing Red"
英国の大ベテラン、メタルコア・バンドによる非常に濃厚なシングル曲。色んなアイディアを詰め込んでおり意欲的でお手本のようなメタルコア。

Architects "Seeing Red"

11位 Linkin Park "Fighting Myself"
『Meteora (20th Anniversary Edition)』より。マイク・シノダがアーカイブ音源を整理してると、インスト音源だけだと思っていたのが、自分とチェスター・ベニントンのボーカルテイクも残っていて驚いたそうです。20年前だと忘れるもんですね。Meteoraセッションは偉大なり。

Linkin Park "Fighting Myself"

AOTY2023 40位から31位

昨年末AOTY2023なるnoteを上げましたが、1位から20位までしか発表していませんでした。僕は40位まで順位をつけていて、このままお蔵入りさせたら勿体ないと思ったので、この場を借りて(お前のnoteだろ)発表したいと思います。ちなみに2023年12月27日付けの順位です。
右端にカタカナと数字のあるアルバムは、AOTY2023騒々しい音楽部門と重複したアルバムで、そのジャンルと順位になります。

40位 The Rolling Stones『Hackney Diamonds』
39位 Iggy Pop『Every Loser』
38位 Cincinatti Bowtie『Incantation』デスコア⑱
37位 fromjoy『fromjoy』メタルコア⑰
36位 Peter Gabriel『i/o』
35位 Thy Art Is Murder『Godlike』デスコア⑯
34位 Paramore『This Is Why』
33位 Zulu『A New Tomorrow』メタルコア⑮
32位 Bury Tomorrow『The Seventh Sun』メタルコア⑭
31位 Aphyxion『Ad Astra』メタルコア⑬

10位から4位

10位 blink-182 "Anthem Part 3"
"Anthem"は過去に2曲作られているので、今回はPart 3になります。元鞘に戻って輝きを取り戻したようなポップパンクチューンですね。バンド演りたくなる。

blink-182 "Anthem Part 3"

9位 Parannoul "Imagination"
AOTY2023にランクインしたシューゲイザーアルバムのM7。中盤に長めでリフレインな曲が続き、プログレ的アンニュイな気分に浸った所での終盤の盛り上がりに入っていくキャッチーなギターロックトラックです。

Parannoul "Imagination"

8位 Darko US "Shanghai"
だからChelsea GrinよりDarko USの方が面白いと言ったでしょうが!(黒板五郎風)。Chelsea Grinのトム・バーバーとEmmureのジョシュ・ミラーによるデスコア・デュオ。インダストリアルと打ち込みのデスコア。昨年末に出た上海閒話です。

Darko US "Shanghai"

7位 Aphex Twin "Blackbox Life Recorder 21f"
Aphex Twinによる5年ぶりの最新作。孤高。凄くカッコいいです。

Aphex Twin "Blackbox Life Recorder 21f"

6位 Depeche Mode "Ghosts Again"
ポピュラー音楽史を俯瞰すると、身近な人を亡くしてセラピーのように創作に打ち込んだ結果、傑作が生まれたみたいな瞬間があります。Depeche Modeの場合はオリジナルメンバー、アンディ・フレッチャーの死去がそうでした。アルバムタイトルとなった『Memento Mori』は、ラテン語で「自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな」という意味です。

Depeche Mode "Ghosts Again"

5位 Boygenius "Not Strong Enough"
素晴らしいハーモニーを醸し出す米国の3人組ユニット。それぞれがシンガーソングライターとして活動しており、相乗効果で素晴らしいデビューアルバムが出来上がりました。

Boygenius "Not Strong Enough"

4位 Mitski "My Love Mine All Mine"
AOTYでも12位に入ってるMitskiのシングルカット大ヒット曲。僕はビルボードチャートに縁のない人間ですが、向こうの趣向が変わっていったんですよ。米国人はみんな毎日ラップしか聴かないんですかね?

Mitski "My Love Mine All Mine"

AOTY2023 30位から21位

30位 Chelsea Grin『Suffer in Heaven』デスコア⑫
29位 Royal Blood『Back to the Water Below』
28位 Left to Suffer『Feral』デスコア⑪
27位 Distant『Heritage』デスコア⑩
26位 Måneskin『Rush!』
25位 Periphery『Periphery V: Djent Is Not a Genre』ジェント⑨
24位 Grrrl Gang『Spunky!』
23位 The Acacia Strain『Step Into the Light』デスコア⑧
22位 Pierce the Veil『The Jaws of Life』
21位 Boygenius『The Record』

Måneskin『Rush!』は、最初聴いた時の興奮が徐々に下がっていき、この順位になった次第です。逆にBoygenius『The Record』は、聴けば聴くほど素晴らしさが身に染みて来て、今現在では20位以内に入るのは確実です。あとPeter Gabrielは『i/o』みたいな聴きこまなきゃいけないようなアルバムを年末に出すのは止めて欲しいです。

3位から1位

3位 Linkin Park "Lost"
Beatlesの"Now and Then"とは違う意味での新曲。まあ『Meteora』が発売20周年でマイク・シノダがアウトテイクなどを整理してる際に「これはいい」と思い、プロモーションも兼ねて先行配信リリースしたんでしょうね。
因みに『Meteora (20th Anniversary Edition)』ですが、新作アルバムではないのに、アウトテイク・デモ集のクオリティが異常です。さすが。Beat Songランキングに入れたい曲のオンパレードで、結果的に3曲セレクトしました。
正直"Lost"でチェスター・ベニントンの声を聴いた瞬間の感動は、ちょっと言葉では言い表せないくらいで、僕の2023年の音楽ハイライトでした。

Linkin Park "Lost"

2位 Falling in Reverse "Watch the World Burn"
ラップとメタルの融合という観点ではLinkin Parkを超えたと思います。遠巻きにごちゃごちゃ騒いでる連中に対する怒りが滲んでくる歌詞が刺さります。スクリームブレイクダウンの入り口となる「Watch the World Burn(世界が燃えるのを見ろ)」のシャウトがカッコいいので一緒に叫んでしまいますが、ただしロニー・ラドクはガテラルが少し弱いんですよねぇ。

Falling in Reverse "Watch the World Burn"

1位 Ankor "Oblivion"
2位の"Watch the World Burn"と2曲同時1位も考えましたが、2023年はAnkorの発表した4曲が"Oblivion"以外も非常にハイクオリティでしたので。ジェシー・ウィリアムズの決めのフィーメル・スクリームがカッコいい。スペイン国籍のメタルコア・バンドですが、メンバー5人の国籍はまちまち。最近の楽曲はギターの音色、曲構成、サビなど格段に進化を遂げましたが、新しい人材機材の投入などがあったのかな?ニューアルバムの発表が待たれます。

Ankor "Oblivion"

あとがき

いかがだったでしょうか。
実はこのnoteをまとめるにあたり、いくつか誤算がありまして。肝心なことですが、曲の初出年問題です。2023年の2月にPierce the Veilが『The Jaws of Life』というアルバムを発表しました。そのM4 "Emergency Contact"という曲がめちゃくちゃカッコいいので「絶対5位以内にする」と決めていました。

ところがこの曲、アルバムリリースが決まった2022年11月にMVが先行公開されていやがりまして。なので"Emergency Contact"は2022年の曲になってしまったのであります、おい。
あと100 Gecs "mememe"とか、Black Honey "Heavy"とかも同じ問題が発生でございます。

それ以外には、AOTYでNeil Young『Chrome Dreams』を除外しましたが、ずっと未発表で20周年記念盤に合わせて新曲としてリリースされたLinkin Park『Meteora』セッション関連のデモテイクはBest Songには入れたりとか。まあ『Chrome Dreams』は1977年にリリースせずお蔵入りになっただけでなく、当該アルバムから多くの曲を切り取って違うアルバムに入れて発表してましたからね。

選定にあたりアドバイスをくれた兄に感謝します。

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